R&B歌手の松下優也さんが女優の福田沙紀さんとダブル主演するドラマ「カルテット」が劇場版として3日間限定で上映されることになり、10日、新宿バルト9(東京都新宿区)で舞台あいさつが行われた。劇中と同じ衣装で登場した松下さんは、見どころとなるアクションシーンについて「クランクインの前に一度けいこをしましたが、基本的には現場で感じを見ながら、その場その場でやっていた」と話すと、西海謙一郎監督も「とにかく覚えが早い。松下くんはテスト1回本番1回でできた。(松下さんの)ライブを見て、これは生かさないとと思っていました。僕は素晴らしい素材を手に入れた」と松下さんの演技を絶賛していた。
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「カルテット」は「新宿鮫」シリーズなどで知られる直木賞作家の大沢在昌さんが描くクライムアクションが原作で、1~3月にMBS・TBS系で放送された。最愛の弟を謀殺されたシュン(福田さん)と、幼いころに家族を惨殺されたタケル(松下さん)。絶望と怒りを抱えた2人は、謎の公安関係者・クチナワ(上川隆也さん)の依頼を受け、秘密潜入捜査を手伝うことになる。潜入先は住民のほとんどが不法滞在者の居住区ミドリ町(架空)。ここでは巨大暴力組織の構成員・塚本のもと、違法なドラッグが製造されていた。シュンとタケルは、塚本の愛人として入り込んでいる美女・カスミ(夏菜さん)と落ち合う……というストーリー。福田さんが金髪姿に全身にタトゥーとピアスをまとった中国残留孤児3世役に挑戦して話題となった。
ミドリ町」のシーンはオール台湾ロケで撮影したといい、西海監督は「ロケの21日間中18日間くらいほぼ雨だったが、逆に作品に合っていて良かったかな」と話した。松下さんは共演の福田さんについて「僕は人見知りなんで、同世代の女の子はどうしたらいいか分からなかったし、彼女も多少人見知りな部分があったけれど、一緒に過ごす時間が長かったから仲良くなれた」と話し、「上川さんはあこがれる男性像。夏菜ちゃんは最初からがっつり話しかけてくれた。海外ロケでみんな一緒にいたからこそここまで仲良くなれたんじゃないかなと思います」と撮影を振り返った。
次に松下さんを主役で映画を撮るとしたら?と聞かれると、西海監督は「アクションもいいし、歌って踊れて、芝居もできるから、『サタデー・ナイト・フィーバー』と『男たちの挽歌』を合わせたような作品で、拳銃をバンバン撃たせたい」とラブコール。松下さんも「そうですね。撃ちたかったし、撃たれたかったです」と笑顔で応えていた。
映画は、新宿バルト9のほか、梅田ブルク7(大阪市北区)、T・ジョイ博多(福岡市博多区)の3劇場のみで12日まで特別上映。22日には劇場版のDVDも発売される。(毎日新聞デジタル)
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