エヴァンゲリオン:震災で中止のイベント「節電」で再始動 箱根にシンジの中学校再現

箱根町に贈られた公用車仕様の「プリウス」
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箱根町に贈られた公用車仕様の「プリウス」

 人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のおもな舞台「第3新東京市」のモデルとなった神奈川県箱根町で、アニメの世界が体感できるイベント「ヱヴァンゲリヲン×箱根町×TOYOTA 電力補完計画 節電推進Ver. in 第3新東京市立第壱中学校」(9、10日)の報道陣向け内覧会が8日、同町の旧仙石原中学校で行われた。当初は3月に同様のイベントを開催予定だったが、東日本大震災の影響で中止となり、「節電推進 Ver.」として“再始動”。トヨタのプラグイン・ハイブリッド(PHV)車「プリウス」が、アニメに登場する特務機関「NERV(ネルフ)」の“公用車”として認定されたことを記念して、トヨタから同町へ「NERV公用車仕様プリウス」の贈呈式も行われた。

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 イベントは、3月12、13日と19~21日の計5日間、「公用車認定・披露式」のほかさまざまな関連イベントが実施される予定だったが、震災の影響で中止に。9日からのイベントでは、トヨタの「エスティマハイブリッド」の発電機能を使って、展示照明などの補助電力に利用するなど、「節電推進 Ver.」として開催されることになった。

 イベントでは、箱根・仙石原の廃校になった旧仙石原中学校に、主人公・碇(いかり)シンジたちが通う「第3新東京市立第壱中学校」を再現。校舎内には、アニメのシーン画像や設定画などが貼り出されており、シンジらの「2年A組」を再現した教室には、式波・アスカ・ラングレーと綾波レイのフィギュアが設置されており、日直の名前や貼り紙などにも登場キャラクターの名前が使用されるなど、ファンにはたまらない趣向が凝らされている。真希波・マリ・イラストリアスらの制服が展示される教室や、箱根町と同アニメの関係をわかりやすく展示する部屋も用意した。

 屋外には、イベントに合わせて制作した「EVAカラープリウス」(初号機・2号機)もお目見え。体育館では、「NERV仕様プリウス」とともに初号機、レイ、アスカのフィギュアが展示され、アニメの登場人物・葛城ミサトが「プリウスPHV」を解説するオリジナルムービーも公開、キャラクターグッズなどの物販コーナーも設けられる。校庭にはAR(拡張現実)による“実物大”の「初号機」も登場する。来場者には、ミサトの音声で解説するAR機能付きの「箱根補完ドライビングマップ」を配布。「ネルフ車両班入隊試験」(有料)も実施し、合格者には「ネルフ車両班隊員証」が授与されるという。一般入場は9、10の両日、午前10時~午後5時。入場無料。関係者によると、2日間の来場者数は合計で4000人を目標にしている。

 新世紀エヴァンゲリオンは、94年から「月刊少年エース」(角川書店)で連載が開始され、コミックスは累計で2000万部を発行。95~96年にはテレビアニメ化され、07年の劇場版アニメ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」は興行収入20億円、09年の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」は興行収入40億円を記録している。(毎日新聞デジタル)

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