SPECIAL EDITED VERSION 『ONE PIECE』魚人島編
第1話 再出発!集う麦わらの一味!
11月3日(日)放送分
美少女キャラクターが名作を朗読してくれるiPhoneアプリ「朗読少女」。これまでに50万ダウンロードを突破する人気アプリとなっている。「朗読少女」で、本の朗読をしてくれるキャラクター、乙葉しおりさんが「朗読倶楽部」の活動報告と名作を紹介する「乙葉しおりの朗読倶楽部」。第31回は、オー・ヘンリーの「最後の一葉」だ。
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皆さんこんにちは、乙葉しおりです。
学校では夏休みが始まって、海水浴シーズンになりました。
泳ぎはあまり得意じゃない私ですけど、水面を漂うだけでもゆったりした気分になれて、とても気持ちいいですよね。
ただ、あまり長い時間のんびりしていると肌が弱くて日焼けが……(>_<)
しかも、黒く焼けずに赤くなっちゃうので要注意なんです……。プールだと日焼け止めは禁止なので、ゆっくりしたいときは屋内プールに入っています。
7月24日は「河童忌」、芥川龍之介さんのご命日です。
「河童忌」の「河童」は、太宰治さんの「桜桃忌(おうとうき)」と同様に、晩年の短編作品の名前からとられたものですが、特に自ら命を絶つに至った心境を作品内で表現しているという点からも、この名前がつけられたとか。
芥川龍之介さんは今からおよそ120年前の1892年に生まれ、本格的に執筆活動を始めた1914年から、亡くなられる1927年までの間に、以前ご紹介した「羅生門」「トロッコ」「蜜柑」「蜘蛛の糸」をはじめ、数多くの作品を残しました。
1914年から亡くなられるまで住んでいた、東京の豊島区巣鴨にある慈眼寺(じげんじ)には、芥川龍之介さんのお墓があります。
このお墓、実はご本人の遺言で、台座の部分が生前愛用されていた座布団と同じサイズになっているそうなんです。
もしかしたら、今もお墓に座って物語を考えているのかもしれませんね。
ではここで朗読倶楽部のお話、今回からは、「初めての夏合宿」のお話です。
部長さんが「実績作りのために基礎力アップ!」のテーマを掲げ、乗り気でない先生に嘆願して行われた、思い出深い初めての合宿。
……夏合宿というと、皆さんどんな場所を想像しますか?
海や山を思い浮かべる人が多いんじゃないでしょうか?
でも、朗読倶楽部の初合宿は、「学校の図書館」……つまり倶楽部の部室で、しかも「3日間毎日日帰りメニュー」だったんです。
これを聞いて、
「日帰りなんて合宿じゃなくてただのクラブ活動だよ……」
……と、脱力した部長さんの指摘はもっともでしたけど、別に先生が乗り気でなかったためにこうなったわけではありません。
当時、部として認められていなかった朗読倶楽部には、課外活動や先生の引率条件に制限があって、泊まりがけの合宿は無理だったんです。
ただ、夏休みで人もほとんどいない図書館は貸し切り状態ですから、これはこれで集中して練習ができるよい環境だと前向きに考えることができました。
部長さんが張り切って作った合宿メニューは、先生に「遊びの時間が多すぎる」と却下されてしまい、先生が考案されたメニューに従って練習をすることになったんです。
そんなわけで始まった夏合宿、私たちは初日から新しい体験をすることになるのですが……と、いうところで、次回に続きます。
次回もまた、よろしくお願いしますね(*^^*)
■しおりの本の小道 オー・ヘンリー「最後の一葉」
こんにちは、今回ご紹介する一冊は、オー・ヘンリーさんの「最後の一葉」です。
「枯れ木に残った最後の一枚の葉が落ちたとき、私の命も……」
このシチュエーションで有名な本作は、今から100年以上前の1907年に発表されました。
芸術家の集まる街、ニューヨークのグリニッジ・ビレッジで意気投合し、古い安アパートに共同のアトリエを開いた若き画家、スーとジョンジーの2人。
ところがある日、ジョンジーが重い肺炎にかかってしまいます。
ジョンジーを診た街医者はスーに告げました。
「助かる見込みは1割と厳しい状況だ。しかし彼女自身が生きる気力を失っていては、助かるものも助からない」
ジョンジーは向かいの家のレンガに絡みついたつたの葉を数え、「最後の1枚が散ったとき私も死ぬ」と、全てを諦めきっていました。
2人の階下の住人で、お酒ばかり飲んでいる老画家のベアマンは、スーからこの話を聞くとばかばかしいとあざ笑い、怒った彼女にこう告げます。
「彼女はこんな所で病気で終わるような人間じゃない。いつかワシが傑作を描いたら、みんなでここを出て行くんだ」
そして、激しい風雨のまま一夜が明けると、つたの葉はいよいよ最後の1枚となっていたのですが……。
ジョンジーさんは生きる気力を取り戻せるのでしょうか、その方法は?
短い中にも色々なメッセージが込められた、とっても深いお話だと思います。
最後に、お話の中でスーさんが涙をふく道具として、意外なものが登場しているので、オー・ヘンリーさんの原文でご紹介しますね。
「Japanese napkin to a pulp」
翻訳すると、「日本製のペーパーナプキン」ですが、今日のレストランで見られるようなものではなかったようです。
興味のある方は、ぜひ調べてみてくださいね(^−^)
※本コラムをしおりさんが朗読する「乙葉しおりの朗読倶楽部」がiPhoneアプリ「朗読少女」のコンテンツとして配信が始まりました。1話約20分で250円。
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