広島県廿日市市の宮島水族館が1日、リニューアルオープンし、オープニングセレモニーにタレントで東京海洋大客員准教授のさかなクンが登場した。一日名誉館長に就任したさかなクンは、リニューアル後の同館について「和を感じ、雅(みやび)な心を持てます。日本人でよかった。また、広島ならではのカキの養殖の様子が見られる水槽を持つ水族館は、ほかにはないので感動しました!」と話し、「どの水槽もすギョイので、ぜひ宮島水族館にヒレを……、あ、足をお運びください」とアピールした。
あなたにオススメ
「豊臣兄弟!」では池松壮亮が! 大河ドラマ“秀吉俳優”史を振り返る
宮島水族館は08年12月から一時休館し、全面建て替えを進めてきた。リニューアル後は、「いやし」と「ふれあい」をコンセプトに、「観る水族館」から「参加・体験型の水族館」への転換を目指しており、規模は以前の約1.4倍となり、展示生物数は350種1万3000点以上。海獣エリアでは、ペンギンをはじめアザラシやトド、コツメカワウソなどの動物を展示するのに加え、ライブプールでは、アシカライブを毎日開催する。外観は、宮島の景観に合わせて屋根に瓦を使用し、玄関に格子戸を採用するなど、和風な設計が特徴となっている。
2年8カ月前の休館時にも同館に駆けつけたさかなクンは、当時はまだ小さかったスナメリの子どものニコちゃんについて「こんなに大きくなっていました!」と手を広げて大喜び。また、ライブプールで子ども向けの「おさかな講座」を開き、得意のイラストを使って「瀬戸内海の生きた化石」と呼ばれるカブトガニなどの生態についてレクチャーした。参加した子どもからは「彼女はいますか?」という質問が飛び出し、戸惑いつつも「さかなクンは常にサカナに恋しています」と笑顔で答える場面があるなど、来場者を楽しませた。
この日のリニューアルオープンには前日から来館者の列ができ、オープン直前には450人が並んだ。一番乗りを果たしたのは広島県瀬戸内高校2年の男子生徒で、「小さいときからよく来ていたなじみ深い水族館なので、今回は絶対に1番に来たかった」と話した。初日の来場者数は4231人だった。(毎日新聞デジタル)