注目映画紹介:「リメンバー・ミー」 パティンソンが主演&製作 20代の男女の再生の道

「リメンバー・ミー」の一場面 (C)2010 Summit Entertainment,LLC.
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「リメンバー・ミー」の一場面 (C)2010 Summit Entertainment,LLC.

 映画「トワイライト」シリーズに出演し、一躍人気俳優となったロバート・パティンソンさんが自ら製作総指揮を買って出た主演作「リメンバー・ミー」(アレン・コールター監督)が公開中だ。6年前に兄を失って以来、弁護士の父と疎遠になった21歳の若者タイラー(パティンソンさん)と、10年前に母を失ったアリー(エミリー・デ・レイビンさん)が出会い、恋に落ち、やがて再生の道を歩き始めるまでを、ニューヨークを舞台に描く。

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 無名の新人ウィル・フェターズさんが書いた脚本にほれ込み、パティンソンさんが出演とプロデューサーに名乗りを上げたのは、まだブレーク前だった。出資者が現れないまま2年の歳月が流れ、「トワイライト~初恋~」(08年)が公開。パティンソンさんの人気が高まり、一時は今作への出演が危ぶまれたが、彼自身があきらめることなく撮影に臨み、完成にこぎつけた。

 パティンソンさんの相手役アリーには、人気テレビドラマ「LOST」でのシングルマザー役が記憶に新しいレイビンさん。2人とも“代表作”によってイメージが確立されてしまっているが、今作ではそれを打ち破る演技を見せている。とりわけパティンソンさんは、兄の自殺から前に進むことをやめてしまったモラトリアムの青年を雄弁に表現し、新たな一面を見せることに成功している。

 監督は、「ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア」や「SEX AND THE CITY」、さらに、「ROME[ローマ]」や「ダメージ」といったテレビドラマシリーズで演出を務め、「ハリウッドランド」で映画監督デビューを果たした実力派のコールターさん。一見、20代の若者のヤワなロマンス劇だが、この作品はそれだけで終わらない。作品の核心に触れるため詳細はひかえるが、ニューヨーク暮らしが長いコールター監督が「この映画を作ることは必然だった」と語っている通り、今作には深いメッセージが込められている。20日からシネマート新宿(東京都新宿区)ほか全国で順次公開中。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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