ドラゴンボールDAIMA
第3話 ダイマ
10月28日(月)放送分
話題のライトノベルの魅力を担当編集者が語る「ラノベ質問状」。今回は、悪魔に転生してしまったちょっとエッチな主人公がドタバタを繰り広げ、来年からテレビアニメもスタートする「ハイスクールD×D」(石踏一榮著、みやま零画)です。富士見書房ファンタジア文庫編集部の畑野純さんに作品の魅力を聞きました。
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−−この作品の魅力は?
バカでスケベで彼女のいない主人公イッセーが、初デートで彼女に殺されてしまいます。そこを美少女悪魔のリアスに救われて悪魔に転生し、彼女の下僕となってガンバルお話。何にガンバルのかというと「自分のハーレムを作るため!」という欲望全開の作品です。どうしても「おっぱい」や「エロコメ」というキーワードや、主人公のエロさが目立ってしまっていて勘違いされがちなのですが、実は熱血で骨太でたまに泣かせるストーリーが魅力です!
−−作品が生まれたきっかけは?
初代担当から引き継いだとき、一緒に何本かプロットをもらいました。その中にあった1本が基になっています。石踏先生の前作2本がホラーテイストな作品だったので、どうしても石踏一榮のイメージを変えたかった。それとその当時のファンタジア文庫にはない路線を立ち上げたかったのも重なり、考えに考えたあげく初めてお会いしたときに「このプロットでOKなんですけど、エロを入れてください」というむちゃぶりをしました。結果出来上がってきたのが「ハイスクールD×D」です。OKを出したプロットとは、もはや別のものでしたが……(笑い)。
−−作家さんとイラストレーターさんはどんな方でしょうか
石踏先生は素直な方。どんなむちゃぶりにも、頭を抱えつつ応えようとしてくれます。あとちょっとだけ心配性、石橋をたたいてたたいて池に落ちる自分を想像するタイプです。それと不幸体質ですね(笑い)。打ち合わせで腰が痛いっていってたと思ったら腰の骨にヒビが入っていたり、待ち合わせ場所にギプス姿で現れたり、と油断のできない人です。
みやま零先生は……謎の多い人です(笑い)。地方にお住まいなので、年に数回しかお会いできないのでいまだにつかめません。「ハイスクールD×D」のイラストレーターを探していたときは、エロいイラスト基準ではなく、ロリ担当の小猫とフリルをうまく描いてくれそうな人という基準でした。そのときにたまたま、みやま先生の描いたフリルを着たロリっ娘のイラストを拝見して、「これだ!」とお願いしたような記憶が……。作品の感想をズバズバいってくださる方なので、毎回ドキドキしてます(笑い)。
−−編集者として、この作品にかかわって興奮すること、逆に大変なことについてそれぞれ教えてください
この作品はファンタジア文庫でやったことのないジャンルに踏み込んでいるので、どこまでエロくしていいのか、著者も担当編集もそこはいまだに分かっていないので、自粛コードを常に模索しながら作っています。ただ、作品の本当に分かってほしい部分はそこではなく、その裏側にある“熱い”部分。本当はそこを売っていきたい作品なので、「ただのエロだと思ってたら、全然違っていてビックリしました」というような感想がくると、本当にうれしいです。
−−今後の展開、読者へ一言お願いします。
皆さんのお陰でアニメ化が決まりました。ありがとうございます。原作も第11巻で第3部のクライマックスに突入です。「ハイスクールD×D」は担当編集も予想のつかない展開で、いつも原稿を読んで驚かされたり泣かされたりします。そんな作品の楽しさを一人でも多くの読者さんに共感してもらえるとうれしいです。みなさんこれからもよろしくお願いします。
富士見書房 文芸グループファンタジア文庫編集部 畑野純
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