今年流行した言葉を決める「2011 ユーキャン新語・流行語大賞」が1日発表され、「なでしこジャパン」が年間大賞に選ばれた。トップテンには「帰宅難民」「絆」「こだまでしょうか」「3.11」「風評被害」など東日本大震災関連が半数の五つ選ばれた。そのほか、楽しんごさんの持ちネタ「ラブ注入」や「スマホ」「どや顔」「どじょう内閣」がトップテンに入った。
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「なでしこジャパン」は、サッカー女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会で優勝し、日本中に希望を与えたとして年間大賞に選出された。7月のW杯決勝ではPK戦の末に米国を降し初優勝。フジテレビ系で早朝に生中継された平均視聴率は21.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、優勝決定時には番組最高視聴率となる27.7%(関東地区)を獲得するなど注目を集め、大震災後で重苦しい空気に包まれた日本に明るい話題を届けた。8月には国民栄誉賞も贈られ、選手たちはテレビ番組やさまざまなイベントにゲストで呼ばれるなど注目を集め、国内のなでしこリーグにも観客が詰めかけた。
「現代用語の基礎知識 選 2011 ユーキャン新語・流行語大賞」は、10年12月1日から今年11月末までに発生したさまざまな新語・流行語の中から、「より軽妙に世相をついたもの、また強烈なインパクトで世上に喧伝(けんでん)されたもの」に対して、その言葉の発生源周辺の人物・団体を顕彰するもので、「現代用語の基礎知識」編集部調査で候補語60語を選出し、選考委員会でトップテンと年間大賞を選出。姜尚中・東京大教授、歌人の俵万智さん、ジャーナリストの鳥越俊太郎さん、女優の室井滋さん、漫画家のやくみつるさん、クリエーティブ・ディレクターの箭内道彦さんらが選考委員を務めた。
鳥越さんは「日本という国がこれだけの多くの死者を出したのは、1945年に終わった戦争以来。66年ぶりだった。トップテンに挙がっている言葉の五つまでが震災関連だったのは、そうせざるを得なかったという私たち選考委員の気持ち。その中でも、少し元気をもらったのが、なでしこジャパンの優勝だった。震災となでしこジャパンには、日本人が忘れてはならない『絆』ということが込められていると思う」とコメント。俵さんは「今年は流行したというよりも、いやおうなく流通した言葉が多かった気がする。その中でも老若男女に共通する言葉が選ばれたということは、同じ心を共有したということだと思う」などと選評を述べた。(毎日新聞デジタル)
帰宅難民▽絆▽こだまでしょうか▽3.11▽スマホ▽どじょう内閣▽どや顔▽なでしこジャパン▽風評被害▽ラブ注入