日本最高齢の映画監督・新藤兼人監督(99)が4日、東京都内で行われた「第85回キネマ旬報ベスト・テン」(キネマ旬報社主催)の授賞式に出席。日本映画作品賞に選ばれた「一枚のハガキ」を最後の作品と公言している新藤監督は観客からの温かい拍手の中、式の最後にステージに登壇し、「この作品で終わりなんですけど、本当に選んでもらって良かった。見ていただいてベストワンに入ったのに、これなら、もっと頑張って、頑張りたいんですけど、もう99歳ですから、もうダメです」とちゃめっ気たっぷりに語り、笑いを誘っていた。
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その後も、作品について淡々と話し、会場は新藤監督の独壇場に。付き添いの人にせかされながらも、約13分のスピーチを披露。最後には「私がベストワンをいただくなんて、あっていいのかという気がしますが、お礼を言いたいです。私が存在しているということがベストワン」と語り、客席を盛り上げていた。
「キネマ旬報ベスト・テン」は今年で84回目を迎える米アカデミー賞より1回多いという長い歴史を誇る映画賞。映画誌「キネマ旬報」の延べ121人の選考委員が選出し、日本映画監督賞に「冷たい熱帯魚」「恋の罪」の園子温監督、日本映画脚本賞に「大鹿村騒動記」の荒井晴彦さんと阪本順治監督、主演女優賞に「八日目の蝉」の永作博美さん、主演男優賞に「大鹿村騒動記」の故・原田芳雄さん、助演男優賞は「冷たい熱帯魚」のでんでんさんが受賞した。新人女優賞は「少女たちの羅針盤」「マイ・バック・ページ」に出演した忽那汐里さん、新人男優賞は「アントキノイノチ」「僕たちは世界を変えることができない。But,we wanna build a school in Cambodia.」に出演した松坂桃李さんらが受賞した。(毎日新聞デジタル)
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