椎名桔平:“チャラい”キャラは「本当の僕じゃない」 骨太ドラマで傷を抱えた刑事熱演

ドラマスペシャル「灰色の虹」の会見に登場した椎名桔平さん
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ドラマスペシャル「灰色の虹」の会見に登場した椎名桔平さん

 5月19日に放送されるドラマスペシャル「灰色の虹」(テレビ朝日系)の会見が26日、東京都内で開かれ、主演する俳優の椎名桔平さんが出席。昨年のドラマ「謎解きはディナーのあとで」(フジテレビ系)では、軽妙でコミカルな“チャラい”刑事役を演じて注目されたが、今回は一転、心に傷を抱えた刑事役を熱演しており、「チャラいキャラクターのイメージを持ってる若い方には、本当の僕はそうじゃないとお伝えしたい」と笑わせた。

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 「冤罪(えんざい)」と「復讐(ふくしゅう)」をテーマに、人気刑事ドラマ「相棒」シリーズメーン監督の和泉聖治さんがメガホンをとる今作で、婚約者を殺害された過去を持ち、冤罪被害者が引き起こす復讐劇に立ちはだかる刑事を演じる椎名さん。「やっとこういう骨太な人間ドラマに出合えた。最近は他局でチャラい役をやってたんですが、ここは役者のできる限りの力でやってみたいと思ったし、自分としては幸せな作品に恵まれたなと思いましたね」と実感を込め、「若い人にもどうしても見てほしい。見てもらえるならチャラいと思われても平気です」とユーモアを交えつつ思いを語っていた。

 ドラマは、人気作家の貫井徳郎さんの代表作となる同名小説が原作。婚約者を殺害された過去にさいなまれながらも5年ぶりに現場復帰した京都府警捜査1課の刑事・山名省吾(椎名さん)は、弁護士、刑事、検事が次々と殺されていく連続殺人事件に、吹越満さん演じる所轄署の刑事・小西晃次とコンビを組んで捜査を始め、やがて、7年前の殺人事件でぬれぎぬを着せられ、恋人の前で逮捕され、冤罪被害者となった青年・江木雅史(塚本高史さん)による復讐の可能性にたどり着き……という物語が描かれる。

 撮影は、3月24日から今月18日まで1カ月近くかけて京都で行われたといい、椎名さんは「映画並みのスケジュールで、こんなにぜいたくに時間を使って撮れるのかと思った。役者としてじっくり作品に向かい合うことができました」と納得の表情。複雑な過去を抱えた刑事という難役については、「5年前に婚約者を殺害された刑事。5年前と今をどう演じるかは難しかった。過去は回想シーンで描かれますが、どんな顔をして(現在の)ドラマを始めようか、よくよく考えましたね」と苦労を明かしたが、「現場では和泉監督のやりたいことと、僕の考えも合致して、終わってみればとても期待のできる作品になってるんじゃないでしょうか」と自信をのぞかせていた。

 椎名さん、吹越さん、塚本さんのほか、江木の元婚約者役で星野真里さん、江木の母親役で風吹ジュンさんも出演。さらに、寺島進さん、渡辺いっけいさん、神保悟志さん、大杉漣さん、高嶋政伸さん、伊武雅刀さんも出演するなど豪華キャストが集結した。ドラマスペシャル「灰色の虹」は5月19日午後9時から放送予定。(毎日新聞デジタル)

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