アイドルの真野恵里菜さんが12日、東京都内で開かれた映画「わが母の記」(原田真人監督)の大ヒット御礼舞台あいさつに登場した。映画で、女優の樹木希林さんが演じる八重の面倒を見る女中・貞代を演じた真野さんは、樹木さんとの共演について「(演技について)アドバイスをいただきました。樹木さんは、アドリブがふんだんで、今までは台本(に書いているセリフ)が終わっても、芝居が続くことがなかったので、すごくいい経験になりました」と語り、原田監督は「樹木さんがいる現場は、ある程度のハプニングを期待する。僕は、きっちり用意した脚本で、力のある役者が即興する現場が好きなんですね」と話した。
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映画は、作家・井上靖の自伝的小説を「クライマーズ・ハイ」(08年)などで知られる原田監督が映画化。役所広司さんや樹木さん、宮崎あおいさんら豪華キャストで話題を呼んでいる。昭和39(1964)年、小説家の伊上洪作(役所さん)は、父が亡くなったことから、実母・八重(樹木さん)の面倒をみることになる。幼少期、母親とともに暮らしてこなかった伊上は、妻と3人の娘や妹たち“家族”に支えられ、自身の幼いころの記憶をひもとき、八重の思いに向き合うことになる。八重は、次第に薄れていく記憶の中で、“息子への愛”を確かめようとし、息子はそんな母を理解し、受け入れようとする……という物語。
真野さんが演じる貞代は、伊豆弁の「~だら」という言葉遣いが印象的な役柄で、“方言女子”を演じたことについて「私は神奈川出身で、方言がないので、楽しかったですね」とコメント。撮影中の様子を「スタッフの方が優しくて、キャストやスタッフの方に助けてもらった。アットホームでした。最後は(撮影場所の)伊豆から帰りたくなかった」と振り返った。
また、真野さんは好きなシーンを「樹木さんが役所さんにおんぶされているところ。樹木さんの表情が優しさにあふれていて大好きです」と語ると、原田監督も「僕も大好き。後で見たら、あれは(樹木さんが『スターウォーズ』の)ヨーダだよって思った。似ているんですよ」と笑顔で話していた。(毎日新聞デジタル)
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