ウルトラマン:ハヤタ隊員「第1話初めて見た」 WOWOWでハイビジョン版を先行無料放送

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 円谷プロダクションとWOWOWが共同で行う「ウルトラ三大プロジェクト」で放送が決定した「ウルトラマン」ハイビジョンリマスター版の第1話が24日、無料エンターテインメント情報番組「ザ・プライムショー200回記念拡大版!」のウルトラマン特集で先行無料放送された。番組にゲストとして出演した「ウルトラマン」のハヤタ隊員役の黒部進さんは「オンエアは(撮影していて)見ていないんだよね。申し訳ないんだけど、39本満足に見たことがない。今日第1話は(フルで)初めて見た」と明かし、「衝撃ですよ。うわー、46年前の僕はああだったんだ、とびっくりしました」と、懐かしそうに語った。

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 66~67年に放送された「ウルトラマン」は、遠い宇宙のかなた「M78星雲・光の国」から偶然地球にやってきた宇宙人と科学特捜隊のハヤタ隊員とが一心同体となり、巨大なヒーロー・ウルトラマンに変身。科学特捜隊のメンバーと協力して、怪獣たちと戦う物語。スペシウム光線などの必殺技や、バルタン星人、エレキングなどの個性豊かな怪獣たちが子どもはもちろん大人からも人気を集め、平均視聴率36.8%という大人気番組となった。

 同プロジェクトは、WOWOWと円谷プロが共同で「ウルトラマン」シリーズの原点となった空想特撮シリーズ第1弾「ウルトラQ」の新シリーズ「ネオ・ウルトラQ」の制作と、「ウルトラマン」「ウルトラセブン」のハイビジョンリマスター版の放送を行うという企画。ハイビジョン版で見た「ウルトラマン」について、黒部さんは「素晴らしい!  お酒は飲まないけれど、きれいな映像に酔いましたね」と大喜びで、黒部さんと共に番組に出演した「ウルトラマン」シリーズの飯島敏宏監督も「現場としては心配だったが、遜色ない。(特撮の)セットの雰囲気がばれるかと思ったけれど、大丈夫だった。丁寧に作っているからね」と笑顔を見せた。

 バルタン星人の生みの親でもある飯島監督は「実は中古のセミ怪人を改造して作った。アクションを考えるよりデザイン重視だったから、動きも苦しまぎれ。戦えるかな、大丈夫かなって思った」と誕生秘話を語り、もし新しい怪獣を作るなら「やっぱり、新しいバルタンがいいな」と愛情をにじませた。放送当時は「『ウルトラQ』で視聴率は取れていたから、自信があった。数字より完成するかどうかが心配だった」と撮影の苦労を語った。

 ハヤタ隊員について、黒部さんは「演じた当時は27歳で、おじさんのヒーローだった」と苦笑いで、「スマートに、かっこよくを念頭に置いて機敏に動いたつもりだが、監督に走り方を注意されてたくさん走らされました」と振り返った。当時の人気について「番組の放送時間は、銭湯に子どもがいなくなったって聞いて、すごいんだなって思った。自宅の周りには子どもがウロウロしていたらしいです」というエピソードを紹介した。ハイビジョン版放送について、黒部さんは「ウルトラマンは僕の人生の大きな部分を占めている。番組の投げかけるメッセージを感じてほしい」といい、飯島監督も「当時、いろんなことを伝えたいと思って作った番組だけれど、その思いは今にも通じると思う」と熱くPRした。

 「ウルトラマン」ハイビジョンリマスター版は、8月11~18日の午後2時から全39話が放送。今冬には「ウルトラセブン」のハイビジョンリマスター版、13年には「ネオ・ウルトラQ」が放送予定。「ザ・プライムショー」は、毎週月~金曜日午後6時55分からWOWOWプライムで無料放送。(毎日新聞デジタル)

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