俳優の高倉健さん(81)が21日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われた主演映画「あなたへ」(降旗康男監督、25日公開)の完成披露舞台あいさつに共演者らと登場。約3000人の観客を前に高倉さんは「とても緊張しています。一生懸命やりました。監督がどんなメッセージをこの映画に込めたのかやっと最近分かってきました。情けない男です」と感無量の表情で話すと「健さん!」という声が客席から次々と上がっていた。
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映画は、北陸にある刑務所の指導技官・倉島英二(高倉さん)が50歳を前に刑務所に慰問に来た歌手・洋子と結婚。2人は平穏で幸せな日々を過ごしていたが、洋子は53歳の若さで死亡。洋子が残した絵手紙には、スズメの絵とともに「故郷の海に散骨してほしい」と書かれていた。英二は妻の真意を知るため彼女の故郷である長崎県平戸市の薄香港を訪れることにする……というストーリー。
舞台あいさつには高倉さんと夫婦役で共演した田中裕子さん、綾瀬はるかさん、ビートたけしさん、降旗監督も登場。田中さんは「緊張の連続だった。夫婦の何気ないやりとりを出すのが私には難しかったけれど、貴重な時間を過ごさせていただきました」と振り返り、綾瀬さんは「高倉さんはすごく気さくに話しかけてくれて、すごくおいしいコーヒーもご馳走してくれました」と笑顔を見せた。たけしさんは「健さんとは26年ぶりの映画。こんなに大げさなことやって観客はタダっていうのはいいのでしょうか。私の映画だったらとっくに破綻してるよ」とジョークを飛ばし笑いを誘った。
また高倉さんと10年ぶり、19本目のタッグになる降旗監督は「健さんは僕のアイドル。僕はずっとアイドル映画を撮ってきたんだなと思う」と語っていた。ほかに草なぎ剛さん、長塚京三さんも登場した。(毎日新聞デジタル)
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