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今田耕司&立川談春:芸人としての共通のルーツ語る「天才がそばにいた」

芸能

 お笑いタレントの今田耕司さんと落語家の立川談春さんが初共演する舞台「The Name」が13年1月31日~2月3日に東京・下北沢の本多劇場で上演される。ほぼ初対面となったその日、2人は互いの芸人としての共通点を「天才がそばにいたこと」と語った。(毎日新聞デジタル)

 2人は66年生まれの同い年で芸歴も近いが、芸人としての“育ち方”は対照的だ。談春さんは84年に17歳で落語家の故・立川談志さんに入門し、今田さんは85年に19歳で吉本興業のタレント養成所「NSC(吉本総合芸能学院)」に第4期生として入学した。

 師匠と弟子という密な関係が欠かせない落語を選んだ談春さんと、その関係を排した養成所出身の今田さんに、芸人としての共通点は?と聞くと、今田さんは「(談春さんには)談志師匠という伝説的な人がいて、僕には『ダウンタウン』さんっていう絶対的な人がいた。天才がすぐ近くにいて、そこから自分という個を見つけていくところがいちばん強い共通点」と語る。そして談春さんも、その絶対的な“師”のそばから、一人の芸人として“独立”していく部分に共通点があるという。

 若手時代には、ダウンタウンと「毎日一緒にいた」という今田さん。「どこに行っても『お笑い』。遊びに行くんだけど、お題みたいなものがあったり、コントを作っているところに参加させてもらったり。一時期は(自分の)師匠のようにそばにいた」という。大阪で帯番組を担当することになったブレーク前のダウンタウンとの会話を「『これは失敗したらやばいなー』みたいなことを喫茶店で言っていたのを覚えてますね。(僕は)『何言ってるんですか、当たるに決まってるじゃないですか』って。なんかそういう時期でした」と懐かしそうに振り返る。

 一方、談春さんは「(談志さんは)日常的な訓練をしてくれる人ではない。絶対的な師。(今田さんと)育ち方はずいぶん違う」と厳しい表情。しかし、「『頑張ればこう(談志さんのように)なれるんだ』と思ってた。それが頑張ってもこうなれないぞって気づきはじめて、『談志になれないとおまえは落語家をやっている意味ないの?』と初めて自問自答した。そういうところでは似ているでしょう」と、一人の芸人としての原点に共通点を感じている。

 今田さんはダウンタウンに「あこがれる」という。その感情を談春さんが「笑いの感性とか、思考とか、こういうものの発想をしたいとか、こういう考え方で世間に対してリアクションをしたいっていうのは影響を受けますね」と、互いの“共通項”としてくみ取ると、今田さんも「そうですね」と大きくうなずいて同意していた。

 そんな2人が初共演する舞台「The Name」は、放送作家の鈴木おさむさんが作・演出を手がけ、今田さんが主演する舞台シリーズの第4弾。今田さん演じるテレビ局の人気プロデューサーが誘拐され、談春さん演じる謎の男に名刺を使った“ゲーム”で追い詰められていく……という密室劇だ。

 談春さんが演劇の舞台に出演するのは、93年の時代劇「絵姿女房」以来約20年ぶり。出演の決め手を「今田耕司と鈴木おさむ。それから、いいものを作ろうと思って考えた結果がこいつ(自分)ってことなんでしょうから、どこをどう切り取るといいものになると思ったのかが知りたいですね。それに対する興味。申し訳ありませんが、責任感はゼロです」とジョーク交りに語る。

 そんな談春さんに今田さんも「分かります。『なんで俺なんだろう』っていうのはありますね。僕は自分でがつがつ自己プロデュースできる人間じゃない。流れに乗った延長線上」と話す。そして、鈴木さんとの舞台には「鈴木君の脚本が好き。ほかの人のお芝居はできないかも」というほどの信頼を寄せている。「サゲ(オチ)が毎回びしっと決まっている。切れ味が気持ちいい。最後がしっかりしているんで、前に何があっても信用してついていける。その魅力がすごい」という。

 また現代劇の舞台に初めて出演する談春さんは、おそらく披露することになる洋服姿について「そうだね! まったく考えてなかった」という答え。今田さんに「落語の口調で伝わらないものは演出家に直されるでしょうね」と指摘されるが、「意外にできるよ。大丈夫」といたずらっぽく笑う。

 さらに同作には、物語の鍵を握る人物として、劇団「イキウメ」に所属する俳優・大窪人衛さんの出演が決まっている。89年生まれで、10年から同劇団に参加しており、今作では談春さんが演じる謎の男の息子役を演じる。

 今田さんは、大窪さんの出演に「お芝居がすごくいい人って聞いている。そんなプロ入れて……。もうちょっと『おまえ頼むでー』ぐらいの軽口たたけるような若手を入れればいいのに……。(大窪さんに)お芝居の素人がからんで、そこに談春さんもおられて……。いやですよ!」と嘆き節だ。

 一方、談春さんは「僕が想像している以上に、(出演者が)出てきた瞬間に(観客には)違和感があって、それを振り払ってその(芝居の)世界に入れていかなきゃいけないんだから、すごく面白くてやりがいがありますよね」と涼しい顔。「洋服の俺に驚いて、今田耕司が談春と絡んでるのに驚いて、談春が現代語しゃべって、今田耕司が(芝居を)引っ張ってって、いちばん頼りなさげな子(大窪さん)が要で、最後にメッセージを伝えるって面白いね」と、新たな挑戦に胸を躍らせているようだった。

 ◇プロフィル

 いまだ・こうじ。66年3月13日生まれ。大阪府出身。NSC大阪校を卒業後、数多くのバラエティー番海や舞台に出演している。

 たてかわ・だんしゅん。66年6月27日生まれ。東京都出身。84年3月、落語家・立川談志に入門。97年9月20日、真打ちに昇進した。「いまもっともチケットが取れない落語家の一人」と言われる。

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