吉本興業100周年記念として月替わりの芝居で歴史をたどる「吉本百年物語」の12月公演「日本全国、テレビで遊ぼ」が「なんばグランド花月」(大阪市中央区)で29日まで上演中だ。今月は70年前後にテレビに登場し一挙に人気者となった、横山やすし・西川きよし(やすきよ)ら若手芸人がテーマ。やすし役のお笑いコンビ「矢野・兵動」の矢野勝也さんに聞いた。(毎日新聞デジタル)
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−−「吉本百年物語」に出演して感じることはどんなことですか?
吉本の歴史はこうだったんだと気づくことが多いです。今回の芝居も、吉本芸人さんの手で70年前後の関西ローカルだった番組が全国に羽ばたいていったというか、大阪の浪花の笑いが全国の人に知ってもらうことになった大事な時代ですね。僕は生まれが70年なんです。芝居のオープニングは「ヤングおー!おー!」(毎日放送)なんですが、僕のせりふが「いやあ、ヤングおー!おー!、懐かしいなあ。1970年、万博の年かあ」なんです。生まれたときからスタートするので縁を感じます。
−−その舞台で横山やすしさんの役を演じています。
やすし師匠の役ということを聞いて、めちゃめちゃうれしかったですね。でも、それと同じだけ重圧も感じました。伝説の漫才師、神様のような人を演じるとは……。背中に羽が生えてるんです。“エンジェルやすし”という感じで、天使となって当時を見にいくんです。台本をいただいて、わあ、僕、死んでる役だし、天使だし、僕のせりふは周りに聞こえないけれど、僕はみんなの話を聞いている。みんなに僕の姿は見えないという、ファンタジーの要素もあるわけです。今までにない役なんで、不安と、これを芸人としてどう表現するかという気持ちと、いろんな気持ちが交差して……。
最後はクリスマスの曲が流れて、「悪かったなあ」っていって帰っていくんです。師走の時期と合ってますし、演じきって今年1年を終わりたいですね。
−−やすしさんに対しての思い入れを聞かせてください。
漫才ブームは小学生のころでした。芸人として見習わないといけないと思うのは、人前では常にブレずに自分のキャラクターで振る舞えるところ。横山やすしというキャラクターを守り切ったんですよね。すごいなあ。このころのテレビって、芸能人は偶像というかキャラクターだったんですね。素を見せないというか、裏側なんてなかったんですね。
表のやすし師匠を見てきた僕ですが、実は今回の芝居は裏のやすし師匠をお見せするんです。漫才の天才やけどなんてむちゃくちゃなんやと、子供心に仮面ライダーのように実写版のヒーローだったんです。そういうところにあこがれて僕は芸人になったところがありますから。
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