女優の内山理名さんが09年8月に62歳で亡くなった女優の大原麗子さんの半生を演じるスペシャルドラマ「女優 麗子~炎のように」の撮影がこのほど、大原さんが生前住んでいた自宅で行われ、撮影の合間に内山さんが取材に応じた。撮影も中盤に差し掛かり、手応えを聞かれた内山さんは「ちょっと悩み中」と現在の心境を吐露。劇中には“役に魂を売って命を削って”というセリフがあるといい、内山さんは「麗子さんは本当にそうされていたんだと感じています。私自身教えられている感じなので、(撮影が)終わったあとには、私の女優像が変わるかもしれない」としみじみ語った。
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ドラマは、芸能ジャーナリスト・前田忠明さんのノンフィクション「大原麗子 炎のように」が原作。かつて「国民的女優」「好感度ナンバーワン女優」として名声を誇り、40年余りトップ女優の座にいた大原さんの波瀾(はらん)万丈の生涯を、実弟・大原政光さんの目線で赤裸々に描く。大原さんが離婚した俳優の渡瀬恒彦さんと歌手の森進一さんをはじめ、現在も活躍する人が実名で登場するほか、大原さんが抱えていた病はギラン・バレー症候群だけではなかったなど知られざる真実も明かされている。
撮影前には供養が行われ、内山さんらキャストとスタッフらが参加した。大原さんの白亜の豪邸は、政光さんが管理を行い、大原さんが住んでいた当時のままの状態にしてあり、白いソファや花柄のクッション、洋風の食器、ブラウン管のテレビなども残されていた。この日、初めて大原邸に訪れたという内山さんは、「光がものすごく入って、ハウススタジオみたい。洋風でおしゃれで無駄なものはない」と感想を話した。
「家庭よりも仕事、男性よりも仕事」と仕事を優先してきた大原さんを演じるにあたり、内山さんは「(30代の女性として)ものすごく影響を受けていて、怖いところがある」と心境を告白。「かっこいいなと思う半面、女を捨てるところがあって……。女を捨てるってすごいこと。何が自分にとって幸せか考えさせられる」と影響を受けているようで、「『仕事をしてる麗子は目がキラキラしている。そんな麗子が好きだ』というセリフがあるんですけど、そういう男性ってすてきだなって」と語った。
スペシャルドラマ「女優 麗子~炎のように」は3月放送予定。ゴールデン帯(午後7時~10時)向けに2時間超のドラマとして制作される。(毎日新聞デジタル)
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