漫才師で一橋大学の非常勤講師も務めるサンキュータツオさんと、直木賞作家の三浦しをんさんらが10日、東京都内で行われた「辞書を読む」トークイベントに登場し、“辞書愛”を語った。文学修士で日本語学が専門の“辞書オタク”というサンキューさんは「国語辞典の序文を読み比べることをおすすめします。合コンの自己紹介と一緒で、キャラクターや個性が出ている。誰かに恋するように辞書に出会ってほしい」と提案した。
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トークイベントは俳優の松田龍平さんが主演する映画「舟を編む」(石井裕也監督)の公開を記念したもので、原作者の三浦さん、サンキューさん、フリーライターの永江朗さん、岩波書店で辞書編集に携わっている平木靖成さんが出席し、辞書の読み方、楽しみ方、辞書制作の裏側などを語った。
人に会うと「持っている辞書の色から聞いてキャラクターを判断してしまう」というサンキューさんは「ページ数が限られている中で、各出版社がどう個性を出しているかが面白い」と辞書の魅力を力説。「岩波書店系と三省堂系に分かれるんですが、岩波系は下ネタを言わない。(三省堂の)新明解(国語辞典)は下ネタ言いますね」と解説し「新明解の序文では東日本大震災に触れている。改訂のスパンが短い小型辞典だからこそできる即時性を打ち出している。序文も岩波はかっこよくてクール。流行に流されない」と話すと、三浦さんは「序文だけ集めた本があってもいいですね。辞書には編集までの苦労話が載っていたり泣ける」と提案し、会場を沸かせた。
映画は12年の本屋大賞を受賞し、約66万部を発行している三浦さんの小説が原作。主人公の玄武書房に勤める馬締光也(松田さん)は、営業部で“変人”と呼ばれていたが、辞書編集部に迎えられ新しい辞書「大渡海」を編集することになる。馬締は、定年間近のベテラン編集者、日本語研究に人生をささげる学者、徐々に辞書に愛情を持ち始める“チャラ男”など個性的な面々に囲まれながら、辞書の世界に没頭していく……というストーリー。松田さんのほか宮崎あおいさん、オダギリジョーさん、小林薫さん、加藤剛さんらが出演している。4月13日に公開。(毎日新聞デジタル)
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