ダイオウイカ:上野に現る 特別展「深海」で標本を展示

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 成長すると全長18メートルにもなる深海の巨大生物「ダイオウイカ」の標本が、7月6日~10月6日に東京・上野の国立科学博物館で開催される特別展「深海−挑戦の歩みと驚異の生きものたち−The DEEP」で展示されることが分かった。展示される標本は、07年に島根県出雲市沖で採取されたもので、触腕(2本の長い腕)も含めて全長約5メートルになる。同展と連動して7月にNHKでダイオウイカや深海ザメなどを紹介する番組「NHKスペシャル シリーズ 深海の巨大生物」が放送される。

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 ダイオウイカは地球上最大の無脊椎動物。欧米では“船を襲う海の怪物”クラーケンのモデルとして知られ、古くから船を沈めると恐れられてきた。世界中のメディアや研究者が深海で泳ぐ生きた姿の動画撮影に失敗してきたが、12年にNHKや同博物館の窪寺恒己博士らによって小笠原諸島近くの深海で世界で初めて撮影に成功。1月にNHKスペシャルで放送され、話題となった。

 特別展「深海」は、窪寺博士と海洋研究開発機構の藤倉克則博士が監修。ダイオウイカのほか、オオイトヒキイワシやタカアシガニなど300体以上の深海生物の標本、全長約10メートルの潜水調査船「しんかい6500」の実物大模型を展示。ダイオウイカの映像を横幅約5メートルのスクリーンで楽しめるシアターコーナーも設置される。

 25日、同博物館で「深海」の記者会見が開かれ、藤倉博士は「深海生物は奇妙でキテレツな姿をイメージするかもしれませんが、生態のユニークさを説明したい」、窪寺博士は「長い間、あたためてきた企画。夢がかなった。生物が深海にどうやって適合しているのか最新の研究成果を紹介したい」と話していた。

 入場料は一般・大学生が1500円 、小・中・高校生が600円 。(毎日新聞デジタル)

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