ジャン・レノ:主演映画「シェフ!」DVD発売 三つ星シェフの「人生を懸ける情熱とは?」

「シェフ!~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~」に主演したジャン・レノさん (C)2012 GAUMONT - TF1 FILMS PRODUCTION - A CONTRACORRIENTE FILMS
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「シェフ!~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~」に主演したジャン・レノさん (C)2012 GAUMONT - TF1 FILMS PRODUCTION - A CONTRACORRIENTE FILMS

 仏俳優のジャン・レノさんの主演映画「シェフ!~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~」(ダニエル・コーエン監督)のDVDが2日に発売される。映画は、パリの高級三つ星フレンチレストランを20年間、守ってきたベテランシェフ、アレクサンドル(レノさん)はスランプに陥り、天才的な舌を持つ生意気な若手シェフ、ジャッキー(ミカエル・ユーンさん)に審査会に向けた新メニュー作りの協力を求める……という展開。主人公のベテランシェフを演じたレノさんに今回の役柄についてや見どころについて聞いた。(毎日新聞デジタル)

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 −−シェフという職業をどう思いますか?

 僕はシェフを尊敬している。シェフというのは厳しい職業だ。束縛は多いし、非常に厳格で常に時間に追われている。それに才能が必要だ。さらに計画性や統率力も求められる。本当に大変な仕事だよ。

 −−今回の役柄をどのようにとらえましたか。

 アレクサンドルのような有名シェフを数人知っているが、あれほどのレベルに達することができるのは偶然ではない。フランスに何万軒ものレストランがある中で、約十数店舗だけが三つ星を掲げているのを考えてみてほしい。彼らは別世界の人間だ。ルイ14世の饗宴を担当した料理人バテールは宴会に使う魚の配達が遅れたために、自殺してしまったそうだ。そこまで人生を懸けることのできる情熱とは何なのか? そんなことを考えながら、この役に取り組んだよ。

 アレクサンドルは料理が席に運ばれる前に、お皿の端をきれいにふく。最後のひとふきで料理の仕上げをするところは完全主義者的で、そういう点が私は好きなんだ。素晴らしいことだと思う。とても印象的なので、こういった仕草一つにも彼の人間性がよく表れていると思ったね。

 −−シェフの友人が数人いて、レストランにもよく行かれるそうですね。

 食べることが好きで、出入りしているところがいくつかあるよ。食事そのものも大事だが、みんなで一緒に食べるということが大事なんだ。食事の席をきっかけに友情が結ばれることもあるからね。嫌いな人とはあまり一緒に食事をしないよね。料理にはそのように特別なつながりがある。厨房(ちゅうぼう)も特別な場所だよ。可能であれば、毎回厨房のシェフにあいさつに行くことを皆さんにもオススメするよ。

 −−映画では、世代を超えた交流が描かれています。

 僕たちが進歩していくためには、このような引き継ぎが大事だと思う。年齢の垣根を超えることで解決策が見つかることがあるし、料理も同じだと映画は言っている。伝統と新しい考えがまざることで、この世界は進歩していくんだ。

  *……「シェフ!~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~」8月2日発売▽BD4935円、DVD3990円▽初回生産限定特典は人気料理プロデューサーの狐野扶実子さんのオリジナルレシピ▽発売元:ギャガ、販売元:エイベックス・マーケティング

 <プロフィル>

 1948年7月30日生まれ、モロッコ・カサブランカ出身。リュック・ベッソンさんが試験的に製作・監督した短編映画「最後から2番目の男」(81年)や、それを基に作られた長編映画「最後の戦い」(83年)で主演を務める。その後ベッソン監督作品の常連となり、88年に出演した「グレート・ブルー」でブレーク、94年には「レオン」で世界的スターとなった。代表作に「ミッション:インポッシブル』(96年)、ロバート・デ・ニーロさんと共演した」「RONIN」(98年)、仏製作の大作「クリムゾン・リバー」(00年)、ロン・ハワード監督作「ダ・ヴィンチ・コード」(06年)など多数。今後、ロブ・コーエン監督作「Alex Cross」、ローズ・ボッシュ監督の新作「Raspoutine」、クリスチャン・カマルゴ監督、ケイティ・ホームズさんやウィリアム・ハートさんとの共演作などが公開を控えている。

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