俳優の水谷豊さんら映画「少年H」(降旗康男監督)で“妹尾一家”を演じた伊藤蘭さん、吉岡竜輝さん、花田優里音さんが5日、映画の舞台で原作者・妹尾河童さんの故郷でもある神戸で行われたイベント「フェニックスアート除幕式」に参加した。主演の水谷さんは「昭和初期の神戸の街並みがなくなってしまうということを、撮影で目の前で体験したので、それがこのように復興したことは本当にすごいことだなと思います。神戸に来ていよいよ公開間近だなと高まっています」と映画への意気込みを語った。
ウナギノボリ
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イベントは、映画のラストシーンで少年Hが戦争からの復興の象徴として描くフェニックス(不死鳥)を神戸市長田区の小学生約1200人が描いた自画像を使って再現したモザイクアートの除幕式で、撮影に使用された異人館「萌黄(もえぎ)の館」(兵庫県神戸市)の前で行われた。自画像を描いた小学生の中から20人が代表で除幕式に参加した。完成したモザイクアートを見た水谷さんは、「すばらしいですね! みんなの思いが集まっています」と喜びを表現した。キャストたちが壇上から降りてモザイクアートの全容を確認する姿に、参加した子供たちからは笑みがこぼれた。降旗監督と原作者の妹尾さんもイベントに参加した。また神戸プレミア試写会も実施され、700人の定員に対し2万通の応募というご当地ならではの盛り上がりを見せた。
「少年H」は、1997年に出版された妹尾さんの自伝的長編小説が原作。神戸の街が戦争によって荒廃する中、自分の目で見て、自分の頭で考えて自分の言葉で語ることの大切さを教える父と、どんな苦境の中でも「愛」を忘れず夫を信じ、子供を慈しむ母の元で強くたくましく育っていく少年Hの姿を描く。映画は、10日からTOHOシネマズ 有楽座(東京都千代田区)ほか全国で公開される。(毎日新聞デジタル)
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