注目映画紹介:「ガッチャマン」70年代アニメの実写版 VFXならではの動きと人間ドラマに驚き

映画「ガッチャマン」のイメージカット (C)タツノコプロ/2013 映画「ガッチャマン」製作委員会
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映画「ガッチャマン」のイメージカット (C)タツノコプロ/2013 映画「ガッチャマン」製作委員会

 松坂桃李さん、綾野剛さん、剛力彩芽さんらが現代の忍者に変身し、謎の侵略者と戦うSFアクション作「ガッチャマン」(佐藤東弥監督)が24日から全国で公開される。1970年代に放送されたタツノコプロ制作のテレビアニメ「科学忍者隊ガッチャマン」を実写映画化したもので、5人の若者からなるチーム「ガッチャマン」のリーダー、大鷲の健を松坂さん、コンドルのジョーを綾野さん、白鳥のジュンを剛力さん、つばくろ(燕)の甚平を濱田龍臣さん、みみずくの竜を鈴木亮平さんという旬な若手俳優の共演が見どころの一つだ。

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 21世紀のはじめ、地球は謎の侵略者によって壊滅状態に陥る。絶滅を回避するため、人類は最後の望みを特殊な能力を持つ5人の若者に託す。そのチームの名は「ガッチャマン」。彼らは世界征服をたくらむベルクカッツェ率いるギャラクターたちと死闘を繰り広げる……という展開。

 まず度胆を抜かれるのは、ギャラクターの回転体装甲車キャタローラーが東京の街を破壊し尽くすシーン。加えて、ギャラクターが、テレビアニメのときのような“人間がマスクをかぶっただけ”的な弱々しいキャラとは異なり、屈強な防具を装着した手ごわそうな集団で、彼らを従えて登場する正体不明のベルクカッツェが、これまた怪しげでワルッぽく、ドキドキさせられる。そんなヤツらから地球を守るべく戦うガッチャマンメンバーが、それぞれの武器を操りながら見せる重力を無視した動きは、VFXを駆使した実写版ならではの映像でワクワク感を助長させる。

 その一方で、テレビアニメのときにはなかったメンバーそれぞれが歩んできた過去や抱える心の傷、また「石」の発見から、ギャラクターによる宣戦布告といった歴史的背景が描き込まれており、人間ドラマにも重きが置かれている。物語にせよ、「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズの白組によるVFXにせよ、かつてのアニメファンが「懐かしい」などとのんきに見にいくと、その“進化”に驚かされるはずだ。24日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

 <プロフィル>

 りん・たいこ=教育雑誌、編集プロダクションをへてフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。

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