ダンダダン
第7話「優しい世界へ」
11月14日(木)放送分
9月に創刊60周年を迎えた早川書房の海外ミステリー小説の人気シリーズ「ハヤカワ・ミステリ(ポケミス)」の全1775点の累計発行部数が1922万部を突破したことが分かった。同社は今後、全点を集めた展示会を開催するなど創刊60周年を記念した企画を予定している。
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ハヤカワ・ミステリは、1953年9月に第1弾としてミッキー・スピレインさんの「大いなる殺人」を発売。創刊当初は、江戸川乱歩さんや「エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン(現ミステリマガジン)」の初代編集長の都筑道夫さんが作品の選定、監修を担当した。米国のペーパーバックを手本にポケットブックサイズ(高さ18.4センチ×幅10.6センチ)を採用し、スーツやコートのポケットに入ることからポケミスと呼ばれている。黄色く塗られた天地左右の小口も特徴。装丁は、創刊当初は具象画が多く、映像化作品にはスチール写真を使用。その後、勝呂忠さんの抽象画に変わり、2010年に勝呂さんが逝去すると、水戸部功さんをデザイナーに迎え、リニューアルした。2010年には、勝呂さんと水戸部さんが「第42回講談社出版文化賞」のブックデザイン賞を同時受賞した。
ラインアップは、アガサ・クリスティーさんやエラリー・クイーンさんら本格黄金時代の巨匠の名作、レイモンド・チャンドラーさんやロス・マクドナルドさんらのハードボイルドの名作、近年の北欧ミステリー作品など多岐にわたり、ディック・フランシスさんの「罰金」やギャビン・ライアルさんの「深夜プラス1」などアメリカ探偵作家クラブ賞(MWA賞)や英国推理作家協会賞(CWA賞)の受賞作も多く刊行している。発行部数の最高記録は、1962年に発売されたイアン・フレミングさんの「サンダーボール作戦」の約20万部。2011年3月に発売されたデイビッド・ゴードンさんの「二流小説家」で、シリーズ累計発行部数が1900万部を突破した。
同社は、創刊60周年を記念して展示会を行うほか、10月上旬に同シリーズの装丁を手がける水戸部さんがデザインした手帳を発売。また、レジナルド・ヒルさんの「完璧な絵画」など5点の装丁をリニューアルして10月上旬に発売する。25日発売の「ミステリマガジン」11月号では同シリーズの特集を予定している。展示会の日程など詳細は今後、発表される。(毎日新聞デジタル)
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