ダウンタウンDX:20周年で大阪限定ツイッター連携 西田プロデューサーが語る

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 お笑いコンビ「ダウンタウン」が司会を務めるバラエティー番組「ダウンタウンDX」(YTV、日本テレビ系木曜10時)が放送20年を迎え、26日には「ダウンタウンDXDX大阪凱旋スペシャル」として、19年ぶりに大阪で収録したスペシャルを放送する。同番組では、関西ローカルのみで、ソーシャル・ネットワーク・システム(SNS)のツイッターと連動した放送も行われる。自らのアカウントで12万フォロワーを持つ読売テレビの西田二郎チーフプロデューサーに狙いを聞いた。(毎日新聞デジタル)

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ーー20周年スペシャルはどんな思いで企画を。

 20年前、東京で大ブレークしたダウンタウンが、大阪の読売テレビで収録して、全国に放送するということで始まったんです。大阪のやり方が全国で通用すると考えたけど、井の中の蛙(かわず)だったので、1年すぎて東京収録になったのです。20年後、長寿番組になって、開局55周年もあって、大阪に“凱旋”することにしました。

ーーツイッター連動も行う。

 ツイッターと連動する放送はいろいろあるが、今回は関西の人に「大阪に帰ってきたぞ」と言いたかった。全国の人にはいつもの番組で、関西のみでツイートが画面に表示される。ソーシャルを使って、地域ごとにコンテンツを差別化するのは初の試みです。

ーーSNSとテレビの連携を模索してきた。

 関西ローカルの「ガリゲル」(毎週土曜深夜)という番組でSNS連携のトライアルをしてきた。中でも一般の恋人たちが連絡を取り合わずに会えるかを試す「あいたい」という企画が一番マッチした。芸人さんが面白いことをやっても「面白い」だけだけど、感動は人に伝えたいものなんです。テレビは「面白い」もので、SNSは「感じる」ものだと思った。

ーーテレビへの可能性は。

 20年前ならバラエティーでも、コメントの内容をスーパーで入れるような「画面を汚す」ことは考えられなかった。すべての番組が連携することはないが、バラエティーならあえて「汚す」ことで色をつけていくことになる。笑いは声で共有できるが、感動は共有できない。「あいたい」では、感動すると「*」をツイートしてもらい、画面に“雪”を降らせてみたい。ソーシャルで画面が見えなくなるような映像体験を視聴者に感じてほしい。

ーーそうしたアイデアはどこから?

 「ソーシャルで何かせなあかん」ではダメ。やりたいことがあって、いろんなものが足らないからソーシャルを使えばできるかも、ということからイノベーションが生まれる。「ガリゲル」とか「DX」のツイッター連動も突然にボーンってアイデアが出てきたのではなく、ずーっとそんなんばっかり考えてきた。予算がありあまるほどあって、僕に才能があれば、そんなこと考えなくてもいい。「ないからできない」ではなく、ないなりにやる。反骨精神というか、関西人特有の美徳ですかね。

ーースペシャルのツイッター連動で伝えたいこととは。

 大阪から始まった「DX」が東京に行ってがんばっているということを、関西の人には肌で感じてもらいたい。関西の文化の素地を全国に発信しているのが「DX」だということを伝えて、みんなで支えようみたいな気持ちを共有できればと思う。

 ◇プロフィル

1965年生まれ、大阪府寝屋川市出身。89年、読売テレビ入社。「ダウンタウンDX」「ガリゲル」などを演出。テレビのソーシャル連動にいち早く取り組み、自身のツイッターのフォロアーは12万を超える。

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