テレビ試写室:「海の上の診療所」 松田翔太の三枚目ぶりは必見

「海の上の診療所」の第1話のシーン
1 / 1
「海の上の診療所」の第1話のシーン

 ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組を、放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は14日から放送される“月9”ドラマ「海の上の診療所」(フジテレビ系)第1話だ。

ウナギノボリ

 瀬戸内海の離島を巡って医療を行う巡回診療船が舞台。といっても、これまでの医療ドラマとはちょっと様子が違う。主人公の医師は、美女にめっぽう弱い三枚目キャラなのだ。

 その医師・瀬崎航太を演じるのは松田翔太さん。“チャラ男”といってもいいほどの三枚目ぶりで、にやけながら調子のいいことをぺらぺらしゃべったり、舌を出して“ペコちゃんスマイル”を繰り出したりする姿は、これまで記憶にない役どころ。表情もユーモラスで、ちょっと間抜けでいいかげん、でも憎めない魅力的なキャラクターに仕上げている。

 その航太に鋭いツッコミを入れるのが武井咲さん演じる看護師・戸神眞子。元ヤンのうわさがあって曲がったことが大嫌い。きりりとした目元の武井さんにマッチしている。第1話では航太に跳び蹴りを食らわせる場面もあり、調子のよい航太をスリッパでたたいて“突っ込む”姿は、このドラマお決まりのシーンになりそうだ。

 航太は、あの名作「男はつらいよ」シリーズの寅さんよろしく、かなりほれっぽい。毎回、訪れた島で美しい女性に心を奪われては、振られてしまう。第1話は加藤あいさんが「マドンナ」として出演、第2話は元AKB48の篠田麻里子さんが出演する。

 もちろん航太の医師としての腕は良く、医療を通じて島の人々やマドンナを救っていく。そんな航太の姿を見て、今後、眞子の気持ちにも変化がありそうだ。

 航太の軽さとマドンナとの恋、医療がバランス良くミックスされ、瀬戸内海の美しい景色も相まって、明るく楽しく晴れやかな気分にさせてくれた第1話だった。サスペンス風味の謎めいたシーンもあり、果たしてその意味は……?と2話以降への期待値も上がる。毎週月曜午後9時放送。初回は15分拡大版。(毎日新聞デジタル)

テレビ 最新記事