小さいおうち:山田洋次監督作の舞台“を渡辺篤史が「建もの探訪」

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 山田洋次監督の最新作「小さいおうち」の舞台セットを、テレビ朝日で放送25年目を迎えた長寿番組「渡辺篤史の建もの探訪」でおなじみの俳優の渡辺篤史さんが訪問をしたことが13日、明らかになった。渡辺さんが訪ねたのは、実在の建物や撮影セットではなく、パソコン上の“小さいおうち”。渡辺さんは「ステンドグラスなどはヨーロッパ的ではありますが、どちらかというとアメリカの建物を意識して作られた印象を受けます」などと建物についてコメントしている。また、“小さいおうち”を360度バーチャル探訪できるコンテンツが映画の公式サイトで公開される。

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 「小さいおうち」は、直木賞受賞作となる作家・中島京子さんの同名小説を山田監督が映画化。東京郊外の“小さいおうち”で起こった男女の恋愛事件の真実を、昭和と平成の二つの時代を通して描くラブストーリー。女優の松たか子さんと倍賞千恵子さんがダブル主演を務め、そのほかに妻夫木聡さん、吉岡秀隆さんらも出演する。山田監督が手がける初の恋愛物語として話題を集めている。

 物語の舞台は1936(昭和11)年。奥様の時子(松さん)とだんな様の雅樹(片岡孝太郎さん)、恭一お坊ちゃまの3人が平和に暮らしていた小さな家に女中奉公したタキ(黒木華さん)は、夫の会社に勤める板倉(吉岡さん)に恋心を抱く時子に気づき、2人の恋の行方を見守る。そして60年後の平成、晩年のタキ(倍賞さん)が書いた自叙伝に、その“小さいおうち”で起こった出来事が記されていた。残されたノートを読んだ親類の健史(妻夫木さん)は、思いもよらない真実にたどり着く……というストーリー。

 すでに同作を鑑賞したという渡辺さんは「人生っていう川の流れがあって、そこに器を作って、水をためていろんな魚とか波風とかが入ってくる。それが“家”だと思うんですよね」と持論を語り、「山田洋次監督は、82歳にして、そこからいろいろくみ取り、この映画をお撮りになったってことは本当に素晴らしいこと」と賛辞を贈っている。

 映画は2014年1月25日から全国で公開。(毎日新聞デジタル)

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