小山薫堂:次回作への意欲語る「新しい映画を書きたい」

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 放送作家の小山薫堂さんが20日、ユーロスペース(東京都渋谷区)で行われたWOWOWシネマで放送中の映画番組「W座からの招待状」(毎週日曜午後9時)の出張イベント「旅するW座」の舞台あいさつに登場。同番組は、製作費の大小やヒットの規模によらない「最も見てもらいたい本物の映画」を厳選して放送する番組で、ナビゲーターを務める小山さんは、「実は新しい映画を書きたいんですけど、人の(映画は)見ないといけないし、この番組をやっている限り書けないんです」と苦笑い。脚本を手がけた映画「おくりびと」がアカデミー賞を受賞するなど活躍する小山さんは、「早くこの仕事から解放されたいという思いもちょっとある」と率直な思いを明かしつつ、「でもいい番組。(たくさん映画を見て)勉強させられていますので、次はいい作品が書ける気がする」と次回作に意欲的な様子だった。

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 「旅するW座」は、デジタル化の設備投資を行うことができず、苦境に陥っている地方の単館系映画館を応援することを目的に、各地の映画館で無料上映会を行う番組の出張企画。日本初公開の作品を先行上映しており、これまでにカトリーヌ・ドヌーブさん出演の「愛のあしあと」、ヘレン・ミレンさん主演の「エメランスの扉」、モーリッツ・ブライブトロイさん主演の「イヤー・オブ・ザ・スネーク 第四の帝国」、仏で40万人を動員したフレンチ・ラブコメ「恋のベビーカー大作戦」が上映された。

 この日は、同企画の締めくくりとなる第5弾として、フランス映画「シャンボンの背中」が上映された。上映前に行われた舞台あいさつには、同番組のナビゲーターの安西水丸さんも登場。今回上映する作品は、5月に開催されたカンヌ国際映画祭に直接出向いて選んだ作品だといい、小山さんは「初めてカンヌ映画祭に行ったんですが、あんなにたくさん映画製作者がやってきて、マーケットのように売買されている。コンペティション以外に面白い光景が広がっていて、感動しました」と振り返っていた。

 「シャンボンの背中」は、「愛されるために、ここにいる」のステファヌ・ブリゼ監督が描く恋愛ドラマ。実生活で夫婦だったヴァンサン・ランドンさんとサンドリーヌ・キベルランさんが共演したことでも話題を呼んだ作品で、2010年にはセザール賞脚色賞を受賞するなど数々の映画祭に出品され高い評価を獲得した。妻子と幸福に暮らしていた男性ジャンは、ある日、妻の代わりに行った息子の学校で、息子の担任である若い女性教師のシャンボンと出会う。ジャンとシャンボンは互いに好意を抱くようになり、不倫をしてはいけないと思いながらも禁じられた一線を越えそうになっていき……というストーリーが展開する。

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