軍師官兵衛:14年大河の主人公は町工場の社長? “肉体派”岡田准一のアクションにも注目

「軍師官兵衛」の一場面=NHK提供
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「軍師官兵衛」の一場面=NHK提供

 人気グループ「V6」の岡田准一さんが黒田官兵衛役で主演を務めるNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」が5日、スタートする。番組を担当する中村高志チーフプロデューサー(CP)によると、戦国時代に、一族や部下を守るために奮闘する官兵衛を描くといい、その姿は町工場の社長に通じるところがあるという。さらに、格闘技に通じ“肉体派”として知られる岡田さんのアクションシーンにも注目が集まる。中村CPと脚本を担当する前川洋一さんのコメントを交えながら見どころを紹介する。

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 ◇官兵衛=現代人が共感できる町工場の社長?

 官兵衛は、戦国時代末期に“天才軍師”と称され、信長、秀吉、徳川家康の三英傑に重用され、九州・福岡藩52万石の礎を築いた人物。官兵衛が30歳のとき、39歳の秀吉と出会って意気投合し、義兄弟の契りを交わす。本能寺の変で信長亡き後は、官兵衛が秀吉を支え、天下取りを目指した。秀吉を竹中直人さん、信長を江口洋介さん、官兵衛の最愛の妻・光(てる)を中谷美紀さん、官兵衛の息子で福岡藩初代藩主の黒田長政を松坂桃李さん、官兵衛の父・黒田職隆(もとたか)役を柴田恭兵さんが演じる。

 中村CPは、ドラマが目指すところを「オーソドックスな大河を目指した。美しいところは美しく、動かないところは静的になる……。テクニックに頼るわけではない」と説明する。官兵衛は播磨国(兵庫県)の姫路城主の長男として誕生。父・職隆は播磨有数の豪族・小寺家の家老で、黒田家は決して有力大名ではない。物語が進むと、小寺家は、織田と毛利のどちらに付くか決断を迫られる。

 中村CPは、官兵衛の境遇を「町工場の2代目社長のような存在。愛知県の自動車メーカー(織田)と広島の自動車メーカー(毛利)の孫請けをしていたけれど、どちらに付くのか迫られる。小さな町工場や家族、部下を守るために戦う姿は現代に通じる。官兵衛はサバイバルの達人で、小さな町工場が全国区になるというサクセスストーリーでもある」と例える。

 信長の将来性を見抜いていた官兵衛は織田側に付き、秀吉と出会う。官兵衛は、秀吉の軍師として各地を転々としながら戦うことになり、中村CPは「単身赴任の企業戦士みたいです」と説明し、ドラマでは「現代人が共感できる人物」として官兵衛を描くという。また、官兵衛は軍師といういわば裏方である。中村CPは「歴史の舞台裏を描くことを、視聴者は求めているのかもしれない。例えば、アイドルグループのプロデューサーが脚光を浴びるように」と話す。

 ◇運動神経抜群の主演・岡田 体のキレも抜群

 主演の岡田さんは、フィリピン武術のカリやジークンドー、USA修斗を教える資格を持つなど“肉体派”としても知られている。中村CPは、岡田さんの起用理由を「格闘技のインストラクターの資格も持っているということで、オファーした」と語るように、ドラマではアクションも見どころになるといい、「岡田さんは体の動きが素晴らしい。馬の乗ると、突出したスピードで走るため、ほかの役者がついていけない。どうしようか?というくらいの活躍ぶり。素晴らしく、カッコよく、体のキレもいい」と絶賛する。

 また、官兵衛は“腹黒い謀略家”ともいわれているが、前川さんが「岡田くんが主演ということで、アクティブに明るく、動のイメージ。それに、岡田・官兵衛はモテますよ」とイメージを覆すような新たな官兵衛像を築いていくという。

 「激動の時代を生き抜き、家族や家臣を守る姿を感動的に描きたい」と語る前川さん。岡田さん演じる官兵衛が躍動する姿に期待が集まる。「軍師官兵衛」はNHK総合で5日から毎週日曜午後8時に放送。

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