人間とマシンが合体した警官=ロボコップの活躍を描く「ロボコップ」(ジョゼ・パジャーリャ監督)が全国で公開中だ。今作は、日本では1988年に公開されたポール・バーホーべン監督による「ロボコップ」を“リブート(再起動)”させたもので、オリジナル作のヒットを受けてその後、作られたテレビシリーズ(94年、2000年)やテレビアニメ(98年)からもアイデアを得て作られているという。
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2028年。世界各地で軍備のロボット化が進む中、ロボット産業で勢力を広げる米オムニコープのセラーズCEOは、ロボット配備が禁止されている米国の法律を覆えそうと、ある計画を実行する。そのためには、単なるロボットではなく、国民から愛される“ヒーロー”が必要だった。それに利用されたのが、捜査中に負傷し、脳、心臓、右手だけが残った警官のアレックス・マーフィだった……。主人公マーフィ=ロボコップをスウェーデン出身のジョエル・キナマンさんが演じるほか、セラーズCEOにマイケル・キートンさん、マーフィをロボコップとして生き返らせるノートン博士にゲイリー・オールドマンさんがふんし、マーフィの妻役でアビー・コーニッシュさん、国内のロボット配備を扇動するジャーナリスト役でサミュエル・L・ジャクソンさんが出演している。
人間としての記憶を失った87年版のマーフィに対し、このマーフィは記憶をきちんと持っている。だから妻と息子と意思疎通もできるし、感情も表現でき、それゆえ自分の変わり果てた姿を目にして苦悩したりもする。また、87年版ではシルバーだったボディーが、今作ではシルバーとブラックの2種類となり、加えて87年版のみならず、テレビシリーズやアニメシリーズのアイデアが生かされ、バイクに乗ったりジャンプしたりと動きも機敏になった。そんな進化にはワクワクさせられたが、半面、倫理問題に触れたり、家族愛というヒューマンなエピソードが盛り込まれたことで、勧善懲悪のストーリーと毒のあるバイオレンスが持ち味だったオリジナルに比べると刺激に欠け、個人的には物足りなく感じたことは否めない。さらに、ロボコップの動きがシャープ過ぎて、CGアニメを見ているような錯覚にも陥った。今回初めてロボコップを見る人は、そんな心配はないと思うが。14日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開中。(りんたいこ/フリーライター)
<プロフィル>
りん・たいこ=教育雑誌、編集プロダクションをへてフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。
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