じゃあ、あんたが作ってみろよ
第9話 おにぎり食べて、元気だせ!
12月2日(火)放送分
仲野太賀さん主演で2026年に放送されるNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」の新キャストが、NHKドラマの公式X(@nhk_dramas)で4月8日に発表され、松本怜生さんが、石田三成役を務めることが明らかになった。3月に最終回を迎えた連続テレビ小説(朝ドラ)「おむすび」に出演していた24歳の若手俳優は、20~30代の俳優を中心に1600人以上の応募があった大規模オーディションからの抜てきだという。ここでは、松本さんへと連なる大河ドラマの“三成俳優”をおさらいしたいと思う。
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1963年に始まり長い歴史を誇る大河ドラマで、最初に石田三成が登場したのは、1965年の「太閤記」。このときは、当時はまだ大学生だった石坂浩二さんが抜てきされた。
石坂さんといえば、放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」で、長い“白眉毛”が特徴的な松平武元を演じ、話題となっているが、大河俳優としての記念すべき第一歩は、いまから60年も前の「太閤記」の三成役だったということだ。
大河ドラマの初代“三成俳優”が石坂さんならば、二代目は、1971年の「春の坂道」の中村敦夫さんだ。同作は初めて「関ヶ原」が描かれた大河ドラマだという。その後は1978年の「黄金の日日」で近藤正臣さん、1981年の「おんな太閤記」で宅麻伸さん、1983年の「徳川家康」で鹿賀丈史さん、1987年の「独眼竜政宗」で奥田瑛二さんが“三成俳優”として大河ドラマの歴史に名を刻んだ。
平成以降の大河ドラマに目を向けると、伊武雅刀さん(1989年「春日局」)、真田広之さん(1996年「秀吉」)、江守徹さん(2000年の「葵徳川三代」)、原田龍二さん(2002年「利家とまつ」)、中村橋之助(現・中村芝翫)さん(2006年「功名が辻」)、小栗旬さん(2009年「天地人」)、萩原聖人さん(2011年「江~姫たちの戦国~」)といったバラエティーに富む名前が並ぶ。
なお、小栗さんは「秀吉」で三成の少年時代を演じていて、13年ぶりの“再演”となった。
2014年の「軍師官兵衛」では、田中圭さんが三成に扮(ふん)したが、主役の黒田官兵衛(岡田准一さん)を激しく敵視する、ダークで悪い三成像を作り上げた。
2016年の「真田丸」の山本耕史さんも、クールではあるが熱い思いを秘めている三成として人気を博した。また、ストレスがたまると腹痛を起こす姿に加え、山本さんが肉体美をさらす“脱衣シーン”も注目を集め、「脱ぐと意外にムキムキだった三成」は、大河ファンの胸に今も刻み込まれている。
松本さんの前任となるのが、2023年の「どうする家康」の中村七之助さんだ。このときは、豊臣政権の実務を一手に担う有能ぶりとは別に、他者の心が分からず、自分のことを「間違っている」と認められない“青さ”のある三成を、七之助さんが好演した。
話を「豊臣兄弟!」に戻したい。本作は“天下人”豊臣秀吉の弟・秀長を主人公に、強い絆で天下統一という偉業を成し遂げた豊臣兄弟の奇跡を描く、夢と希望の下剋上サクセスストーリー。松本さんは、25歳の若さで五奉行の一人となり、豊臣政権の中核を担う三成に扮する。
「石田三成という名だたる諸先輩方が演じてこられた大役を、自分が楽しみにしていた『豊臣兄弟!』で演じられること、俳優人生においてこれほどに名誉で、挑戦させていただける機会はありません。 不安や緊張は全部捨て、自分に求められていること、自分に表現できることにただ真っすぐに向き合い石田三成を全うしたいと思います」と語っている松本さん。どんな演技を見せてくれるのか、楽しみに放送を待ちたい。
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