注目映画紹介:「名探偵コナン 異次元の狙撃手」 シリーズ初!狙撃手と対決 重要キャラも初登場

(C)2014 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
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(C)2014 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

 今年で連載20周年を迎える青山剛昌さんのマンガと、それを基にしたアニメがともに人気の「名探偵コナン」の劇場版アニメ最新作「名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)」(静野孔文監督)が公開中だ。劇場版第18作となる今作は、高層タワーで起きた狙撃事件をきっかけに、コナンらが謎のスナイパーと対決するミステリーで、女子高生探偵の世良真純や、コナンの正体、工藤新一の家に居候している謎の大学院生・沖矢昴といった原作を彩る重要キャラクターが初登場する。

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 俳優の福士蒼汰さんが米軍特殊部隊隊員という役どころで声優に初挑戦し、お笑いコンビ「パックンマックン」のパックンことパトリック・ハーランさんもゲスト出演。また前作「名探偵コナン 絶海の探偵(プライベート・アイ)」でがゲスト声優を務め、同劇場版シリーズでは初の2作連続参加となる女優の柴咲コウさんが、書き下ろしの新曲で主題歌の「ラブサーチライト」を歌う。

 高さ635メートルを誇り、東京の街を一望できる「ベルツリータワー」のオープニングセレモニー会場で、ガラスを突き破って撃ち込まれた凶弾によって、ある男が暗殺される。ありえない距離から狙撃したスナイパーを江戸川コナン(声・高山みなみさん)は女子高生探偵の世良真純(声・日高のり子さん)とともに追うが、激しいチェースの末に逃げられてしまう。世良や警察、FBIが協力して捜査を始めると、海軍の特殊部隊「ネイビー・シールズ」の存在が浮かび上がり……というストーリー。

 連載20周年ということもあってか、オープニングからいきなりド派手なチェースを展開し、世良や沖矢にFBI捜査官たちといった重要人物たちが勢ぞろいしたり、今後の本編の展開にもかかわるであろう重要な謎にも触れたりと、今作はいつも以上のサービス精神を感じさせる。今回の敵は、シリーズでは定番に近い爆弾ではなく狙撃手というのも、ほどよい迫力と緊張感を生み出している。ゲスト声優の2人の声の演技も素晴らしく、特に福士さんは俳優のときとは打って変わった役柄を見事に演じ切っている。ラストにはアニメでしかできない演出がなされ、ファンならずとも必見だ。それにしても豪快なアクションが劇場版シリーズならではの魅力だが、最近のコナンのアクロバティックぶりは超人がかってきている。TOHOシネマズ有楽座(東京都千代田区)ほか全国で公開中。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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