富野由悠季監督:新作は“脱ガンダム” 「大人向けアニメを子供に戻す!」

「ガンダム Gのレコンギスタ」の劇場先行上映版の舞台あいさつで熱弁をふるった富野由悠季監督
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「ガンダム Gのレコンギスタ」の劇場先行上映版の舞台あいさつで熱弁をふるった富野由悠季監督

 人気アニメ「機動戦士ガンダム」シリーズの生みの親として知られる富野由悠季監督が手がけるシリーズ最新作「ガンダム Gのレコンギスタ」の先行上映版の舞台あいさつが24日、新宿ピカデリー(東京都新宿区)で開かれ、富野監督や主人公のベルリ・ゼナム役の石井マークさんら声優陣が登壇した。「∀(ターンエー)ガンダム」以来、15年ぶりに自身が手がけるテレビシリーズとして注目を集めている新作について、“毒舌”で知られる富野監督は「ガンダムを使って脱ガンダムをする。大人向けになったアニメを子供に戻す企画。新しい世代にこういうアニメがあると知らしめたい」と説明した。

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 さらに、富野監督は「10~17、18歳の子供たちがどういう見方をするのか? 次の10、20年に向かって作るという気概がある。問題なのはそのとき、自分がいないこと。90歳まで働かせるな!」「孫ができて、60歳のときに、このままでいいのか?と思った。ようやく形にできた。年寄り仕事はしていないつもり。ただ、本人が思っているだけかもしれない。そういうところがあれば教えていただきたい。それが次への活力になる」などと独特の表現でアニメへの思いを語った。

 また、現在の制作状況について「スタッフの数が足りなくてパンクしつつある」と説明し、「頑張るぞ!」と意気込んでいた。

 「ガンダム Gのレコンギスタ」は、「機動戦士ガンダム」の35周年記念作品の一つで、富野監督が同シリーズの長編作品を制作するのは、2005~06年に3部作として公開された劇場版アニメ「機動戦士Zガンダム」以来、8年ぶりで、テレビシリーズは「∀ガンダム」以来、15年ぶり。ファーストガンダムの宇宙世紀の次の世紀となる「リギルド・センチュリー」を舞台に、軌道エレベーターを守る組織のキャピタル・ガードのパイロット候補生ベルリ・ゼナムの冒険を描く。主人公の愛機「G−セルフ」は、未知のテクノロジーで作られたガンダムで、選ばれた者しか起動できないという設定。

 テレビアニメは、10月からMBSの深夜アニメ枠「アニメイズム」で放送。先行版は第1~3話をまとめたもので、9月5日まで劇場公開される。舞台あいさつには、アイーダ・スルガン役の嶋村侑さん、ルイン・リー役の佐藤拓也さんも登壇した。

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