テレビ試写室:「ごめんね青春!」 クドカンワールド全開 女子校描写に「あるな~」

「ごめんね青春!」第1話の場面写真=TBS提供
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「ごめんね青春!」第1話の場面写真=TBS提供

 ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組について、放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は、12日午後9時から放送される連続ドラマ「ごめんね青春!」(TBS系)だ。

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 脚本家の宮藤官九郎さんが、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」以来初めて脚本を手がけたことで話題だが、意外にも宮藤さん初の学園ものでもある。人気グループ「関ジャニ∞」の錦戸亮さんの主演で、静岡県三島市にある私立の男子校と女子校が合併するまでの人間模様を描いているが、第1話では個性的で“濃い”キャラクターたちが続々と登場する。

 中でもヒロイン役の満島ひかりさんに目を奪われた。満島さんが演じるカトリック系女子校の生活指導の教師・蜂矢りさは、女子校の清らかなイメージとはかけ離れ、体育会系の空気さえ感じるキャラクターで、自転車をガシガシとこいで走り回ったり、錦戸さんらを一喝したりと、ぶっ飛んだ演技で周囲を圧倒させている。

 主演の錦戸さんが演じるのは仏教系男子高校の教師・原平助。生徒との距離が近い好感の持てる教師で、一見無個性だが、恋人との思い出の品を一つずつ袋詰めしてきれいに残しているなど、宮藤さんならではの細やかな人間描写やせりふで描かれており、かめばかむほど味がでる主人公になりそう。ほかにも、えなりかずきさんが平助の兄・一平、風間杜夫さんが平助の父でガールズバーに入り浸っている寺の住職を演じるなど、今後のストーリーが気になる面々ばかりだ。

 もうひとつの見どころは、知られざる“女の園”の描かれ方だ。もちろん誇張された描写もあるが、実際に女子校出身の記者が見ても「あるな~」と思わずうなずいてしまうエピソードがちりばめられている。ほかにも、流行中の“壁ドン”のシーンも登場するなど、劇中には細かい描写が満載で、“クドカンワールド”全開だった。

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