花子とアン:スピンオフ「朝市の嫁さん」放送 窪田正孝と石橋杏奈に聞く

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 NHK連続テレビ小説で過去10年で最高の期間平均視聴率22.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録して9月27日に終了した吉高由里子さん主演の朝ドラ「花子とアン」のスピンオフドラマ「朝市の嫁さん」がBSプレミアムで18日午後7時半から放送される。吉高さん演じた花子の幼なじみで、花子に秘めた思いを抱きながらも優しく見守り続けた窪田正孝さん演じる木場朝市と石橋杏奈さん演じる朝市の結婚相手・ちづ江にスポットを当てた物語だ。窪田さんと石橋さんに話を聞いた。

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 ドラマは、「赤毛のアン」などを翻訳した主人公・花子の明治・大正・昭和にわたる波瀾(はらん)万丈の半生を、「Doctor−X」(テレビ朝日系)などの中園ミホさんの脚本で描いている。原案は、花子の孫・村岡恵理さんの著書「アンのゆりかご」。スピンオフドラマでは、朝市とちづ江の物語のほか、花子の兄・吉太郎(賀来賢人さん)と花子の女学生時代の友人、醍醐(高梨臨さん)のエピソード、女流作家の宇田川(山田真歩さん)と別れた夫(武井壮さん)との関係も描かれる。

 1933(昭和8)年、40歳になった朝市が花子に結婚が決まったことを報告しに甲府から上京するが、ちづ江も朝市が思いを寄せていた花子がどんな女性かを知るために東京に来ていた。朝市との結婚に不安を抱きながら上京したちづ江は、英治(鈴木亮平さん)や吉太郎、醍醐、かよ(黒木華さん)などの顔ぶれと出会い、朝市と花子の歴史を聞く。そして最後に花子と対面することで、朝市への思いを新たにする……というストーリー。

 スピンオフドラマへの出演が決まったときの心境を石橋さんは「大役で緊張しました。方言や所作も不安があった」とプレッシャーがあったことを明かしつつも「面白い作品だったのでそこに参加できるのは光栄でした」と話す。窪田さんは50代の朝市を撮影したあとに、スピンオフで40歳の朝市を撮るために年齢を巻き戻すことは大変だったと明かし「老けメークをしないことに違和感があった」と振り返る。

 石橋さんは初共演の窪田さんについて「すごく気を使っていただき、優しい方だった。一緒にお芝居していて楽しかった」と振り返る。そんな石橋さんについて、窪田さんは「自分が同じ立場だったら1年間(撮影を)やってきて出来上がった現場に行くのは相当なプレッシャーだったと思う」と気遣い、「プレッシャーを見せない石橋さんの凜(りん)とした芝居を間近で見てすごくドキドキした」と明かした。

 石橋さんは朝市と14歳差のあるちづ江について「大人の女性なんだけれど、思っていることを隠せない、思うままに発言しちゃうピュアで真っすぐな女性」と思いをはせながら「(朝市が思いを寄せていた花子のことが)気になって会いに行っちゃう気持ちは、私から考えるとあり得ないので、その行動力にびっくりする」と笑う。

 視聴者に注目してほしいシーンも「最後の方の朝市さんとのシーン」といい「ちづ江が一番感情を出すシーンで、ちづ江を一番象徴している」と力を込める。また、窪田さんは花子とちづ江の対面シーンを挙げ、「朝市が好きだった2人が向かい合ったときにどんな芝居をしているのかは見てみたい」と自身も期待を寄せる。

 石橋さんは「ストーリーや朝市さんにときめいた。朝市さんも報われてこんなお嫁さんならよかったと思ってもらえるお嫁さんになっていれば」と話し、窪田さんも「この作品と出会えたことに感謝しています。朝市に春がやっときて、その中に笑いがあって涙があって……違った『花アン』を楽しんでほしい」と語った。

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