龍三と七人の子分たち:北野武監督の新作公開へ 元ヤクザの“ジジイ”が主人公

北野武監督の17作目となる新作映画「龍三と七人の子分たち」のティザーポスター
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北野武監督の17作目となる新作映画「龍三と七人の子分たち」のティザーポスター

 映画監督の北野武さんの17作目となる新作映画「龍三と七人の子分たち」が、2015年4月25日に全国で公開されることが6日、明らかになった。映画は、引退した元ヤクザの“ジジイ”たちが主人公で、龍三親分役を俳優の藤竜也さん(73)が演じる。前作「アウトレイジ ビヨンド」(2012年公開)とはうって変わり、コメディータッチでストーリーが展開するといい、自身も映画に出演する北野監督は「随所にギャグを散りばめ、コメディータッチに仕上げてあるから、世代を超えて楽しめる娯楽作品だな。笑ってくれればそれでいいよ」とコメントしている。

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 映画は、詐欺で人々をだます若者を成敗しようと世直しに立ち上がる、金も居場所も失った元ヤクザの“ジジイ”たちの活躍を描く作品。ある日、振り込め詐欺に引っかかってしまった元組長が、「若い者に勝手なまねをさせられねえ」と昔の仲間を呼び寄せ、世直しに立ち上がり……というストーリーが展開。7人の子分たちの役で、北野作品初出演となる近藤正臣さん(72)、「アウトレイジ ビヨンド」に続く出演となる中尾彬さん(72)が出演するほか、小野寺昭さん(71)、品川徹さん(78)、樋浦勉さん(71)、伊藤幸純さん(72)、吉澤健さん(68)も出演。クランクイン4月、クランクアップ6月で、すでに作品は完成しているという。

 ベテラン俳優たちの平均年齢が72歳ということから、北野監督は「今回の作品はメインキャストが高齢なんで、作品の公開日までとにかく元気でいてほしい。誰かの遺作になっちゃったりしないよう、皆さんの健康が心配でしょうがないね」とコメントしつつ、「ローリング・ストーンズやポール・マッカートニーに象徴されるように、国際的にもジジイたちが大活躍している時代であることを、改めて思い知れって若者たちに言いたいね」と話した。

 北野作品初出演となった藤さんは「オファーの話を初めて聞いたとき、監督ご本人とは面識もなかったので『出てくれ、出てくれ詐欺』かと思いましたね」とユーモアたっぷりにコメント。北野監督との撮影については「あまり指示を出さないので、自分のアンテナを鋭敏にしないといけないし、とても考えさせられました。ジジイたちにはボケ防止にちょうど良かったんじゃないかな」と振り返った。

 森昌行プロデューサーは「できあがったのは、コメディータッチでありながらも哀愁も感じさせてくれ、そしてその絶妙のバランスに感動すら覚える北野武監督ならではの個性的で魅力あふれる新しい映像の世界です。『ジジイ』がこれからの時代のキーワードであることも教えてくれる必見のエンターテインメント・ムービーです」とアピールしている。

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