8.6秒バズーカー:「ラッスンゴレライ」で話題のネクストブレーク芸人とは…

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 最近テレビやCMでちょくちょく見かけるけれど、実はあんまりよく知らない……。そんな、いまさら聞けない“ネクストブレーク芸人”の基礎知識を、本人の言葉を交えて紹介。今回はお笑いコンビ「8.6秒バズーカー」をピックアップする。同コンビのリズムネタ「ラッスンゴレライ」は、動画共有サイト「YouTube」の公式チャンネルで昨年12月24日にアップされると、約1カ月で再生1000万回を突破するほど大人気だが、その一方でコンビ名の認知度は低いと嘆く2人に、コンビ名の由来、ブレークのきっかけ、今後の活動や最近の悩みについて聞いた。

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 ◇8.6秒バズーカーとは?

 はまやねんさん(1991年3月10日生まれ、大阪府出身。趣味はスノーボード、自転車をこぐ、野球観戦)と、田中シングルさん(1991年2月26日生まれ、大阪府出身。趣味は音楽、スケートボード、サッカー)のお笑いコンビで、NSC大阪校36期生、よしもとクリエーティブエージェンシー所属。NSC卒業の2014年4月にコンビを結成してまだ1年たっていない若手コンビだ。

 2人は中学校時代の同級生で、中学生のときに「有名人になりたかった」というはまやねんさんと、「芸人になりたいって言ってた」という田中さんが、成人式で久々に再会したことをきっかけに「夢を追いかけようぜ!」と意気投合して吉本興業の養成所「NSC」に入学してコンビを結成した。

 コンビ名は、NSCの入学式の後、母校に立ち寄った際に、はまやねんさんが校庭で走ったときの50メートル走のタイムが由来。「コンビ名に秒数を入れたらおしゃれじゃないか?」という田中さんのアイディアで「8.6秒のゴロもいいんちゃうんか?と決めた。『バズーカ−』の方はただの響き。本当は『バズーカ』が正しいんだけれど(訂正はしない)」とはまやねんさん。「『ハチロク』って訳されたかった」というが、現状は「ラッスンゴレライです」と笑う。

 ◇「ラッスンゴレライ」のブレークからよしもと最速単独DVD発売へ

 「ラッスンゴレライ」は、卒業間際のネタ作りに煮詰まった際、田中さんが「相方(はまやねんさん)を笑わせようと“ラッスンゴレライ”と歌って踊った」ことが由来で生まれたリズムネタ。「自分が楽しいだけで作ったネタだったんで、自分でもいいとは思っていなかった」(田中さん)といい、芸人デビューから半年間は事務所のネタ見せライブでも披露していなかったが、新ネタが切れたタイミングでネタ見せライブでこのネタを披露したところ人気第1位を獲得。昨年11月、ネタ番組「オサレもん」(フジテレビ・関西テレビ系)で初の全国放送に出演してネタを披露すると、視聴者が動画サイトでラッスンゴレライの“完コピ”動画を続々と公開、それを見た視聴者がさらにまねをして、急速に拡散していった。

 今年元日(大みそか深夜)には、昨年大ブレークしたお笑いコンビ「日本エレキテル連合」などのブレークのきっかけとなったバラエティー特番「ぐるナイおもしろ荘」(日本テレビ系)で、トップバッターを務めてネタ見せするなど、露出の場を広げた。テレビ出演はもちろん、3月11~13日には、大阪よしもと芸人総勢400組から厳選された250組の漫才師が出演するイベント「大阪よしもと漫才博覧会」(東京・赤坂の草月ホールで全6公演)への出演を決め、3月18日には、所属事務所内でも最速となる初の単独DVD「ラッスンゴレライ」(1944円)の発売を控えている。

 ◇お笑いへの思い ネタ作りは…

 NSC時代は「恥ずかしくて(芸人を目指していることは)誰にも言えなかった。テレビに出たタイミングで言おうかと。だからみんなびっくりしています。『え? 芸人やってたん?』みたいな反応」と話すはまやねんさん。田中さんも「『芸人やっています』の報告とともに、『今度テレビに出ます』から始まるんで」とうなずく。ネタはすべて田中さんが考えており、もともとリズムネタでやっていこうというこだわりは持っていなかったというが、「相方がそれしかできないので」(田中さん)といまのところ音楽関連のネタがメインだという。

 「ラッスンゴレライ」の意味は、考えた田中さん本人にも分からないといい、ネタ中にさらに続く「スパイダー・フラッシュ・ローリングサンダー」については、「中学生みたいな言葉並びがおもろかった。意味が分からなさ過ぎる、逆に英語だけに意味がありそう」と苦笑する。今のブレークについては「『まねしてるやつ、おるよな』と人に言われて気づいた」というはまやねんさん。「僕らの名前を知らない人が多い。『え、これ(ラッスンゴレライ)、芸人のネタなん?』って感じ」と、コンビ名の認知度の低さに苦笑したが、ネタの盛り上がりには「(K-POPの人気グループ)『BIGBANG』のスンリ(日本ではV.I)さんにやっていただいた。うれしい、めっちゃうれしいです」とはしゃいでいた。

 ◇ブレークの反響「芸能人に会えてうれしい」

 ブレークして以降、仕事量は「1日5本くらい」といい、拠点としている大阪と東京を行き来する多忙な生活が続いている。目下の悩みは「アルバイトができなくなったくらい。(金銭面が)きっつい」と苦笑いするはまやねんさん。田中さんも「1年目でぜいたくは言えないですが、(金銭面での)衝撃はある。バイトしていた方が、お金はある。まあでも今は我慢ですね」と話す。はまやねんさんはブレークしてから約20キロ太ったというが、「(太った原因は)ぜいたくしたからじゃない。ケータリングを頼んで、変なタイミングでいっぱい食べてしまうので。お弁当もいっぱい持って帰っているし」と笑いながら明かす。

 ブレークしてうれしいことは芸能人に会えること。はまやねんさんは「カトパン(フジテレビの加藤綾子アナウンサー)に会ったことは、友達みんなにメチャメチャうらやましがられますね。一番会ってうれしかった」と振り返った。今後、会いたい芸能人を聞くと、音楽好きの田中さんは「木村カエラさんとか、椎名林檎さん! YUKIさんは僕のおかんと同じ年なんですよ」とミュージシャンの名前を挙げた。

 芸人として意識しているライバルを聞くと、「いやいや、1年目でそんなのいないですよ。全員先輩なんで……」と恐縮する2人だが、ブレークの反動で飽きられてしまう危機感は?と聞くと、「ラッスンゴレライは飽きられません! 僕たちにはほかのネタもあるんで」と強気の発言。ネタの“完コピ”動画が出回っていることについても「単純にうれしい」といい、今後やってみたい仕事としては「憧れはさまぁ~ずさん。ハワイロケとか、南国ロケしたいですね~」と笑顔で語っていた。

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