米俳優ジョニー・デップさんが主演の映画「チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密」(デビッド・コープ監督)が6日に公開された。デップさん演じる、“ちょびヒゲ”がトレードマークのインチキ美術商チャーリー・モルデカイが消えた名画とそこに隠された秘密を追って各国を飛び回るアドベンチャーで、コミカルな動きや頻繁に飛び交うギャグなどデップさんの怪演が見どころだ。同期の警部補役で登場するユアン・マクレガーさんをはじめ、脇を固める豪華な俳優陣もそれぞれキャラが立っていていい味を出している。
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10年前の朝ドラ「花子とアン」 当時の吉高由里子インタビュー
ちょびヒゲがトレードマークのインチキ美術商チャーリー・モルデカイは家計が火の車で、所蔵の絵画を売り払うまでに追い込まれていた。そんなある日、ゴヤの幻の名画が何者かに盗まれる事件が発生し、英国諜報機関からその足取りを追う依頼がチャーリーの元に持ち込まれる。チャーリーは最強の用心棒・ジョック(ポール・ベタニーさん)とロシアや米国を飛び回り、ロシアンマフィアや国際テロリストとの攻防戦を繰り広げながら名画に隠された秘密に近づいていくが……というストーリー。チャーリーの大学同期で諜報機関の警部補のマートランドをユアン・マクレガーさん、ヒゲアレルギーで頭が切れる美人妻・ジョアンナ役をグウィネス・パルトローさんが演じている。
まず何といっても最大の見どころは“ちょびヒゲ”姿のジョニデの怪演だ。とことんユーモラスでオチャメなチャーリーを、コミカルな動きと口調で見事に演じている。一見した感じでは、そこに「パイレーツ・オブ・カリビアン」のあの勇ましいジャック・スパロウ船長とは真逆のキャラクターのように見えるが、人を食ったような性格とどこか憎めないユーモアはさらに拡張されて引き継がれている。もちろんそうしたキャラに扮(ふん)するジョニデに違和感は皆無で、前半からチャーリーのペースに引き込まれてしまう。また、最強の用心棒・ジョックとの掛け合いも爆笑必至。ボケ(チャーリー)とツッコミ(ジョック)、という役回りだが、時にはジョックがチャーリー以上の存在感を発揮してしまうこともあり油断ならない。個人的にはジェットコースターのように駆け抜ける後半もいいが、ギャグとアクションが巧みなバランスでこれでもかとたたみ掛けてくる前半が特に楽しめた。映画は6日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開。(河鰭悠太郎/毎日新聞デジタル)
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