注目映画紹介:「FURIKO−振り子−」 鉄拳の名作パラパラマンガが実写化 夫婦の絆描く感動作

(C)2014『振り子』製作委員会
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(C)2014『振り子』製作委員会

 お笑い芸人の鉄拳さんが描いたパラパラマンガ「振り子」を実写映画化した「FURIKO−振り子−」(竹永典弘監督)が、28日に公開される。歌舞伎俳優の中村獅童さんと、女優の小西真奈美さんが演じる夫婦の絆を描いたストーリーで、原作も思わず涙がにじむが、映画も期待を裏切らない感動作に仕上がっている。

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 「FURIKO−振り子−」は、1976年のとある商店街が舞台。ひょんなことから出会った大介(獅童さん)とサキ(小西さん)は、商店街の人々に見守られ、夢だったバイク屋を経営しながら、生まれた娘と3人で暮らしていたが、ある日バイク屋が倒産し、サキが倒れて寝たきりの状態になってしまう……という展開。大介を自分の子ども同然に気遣う八百屋の橋本役で武田鉄矢さん、サキの父親役で板尾創路さん、サキと大介の娘役で「SKE48」の松井珠理奈さんも出演している。

 世界的ロックバンド「Muse」の公式PVに採用されるなど注目を集めた原作は、時計の振り子の動きとともに、約4分間に夫婦の半生を凝縮して描いているが、映画では、新婚時に買った振り子時計が、夫婦の象徴として登場。昭和から平成に移り変わる史実を加え、原作とは一味違った展開を迎えるオリジナルストーリーとなっている。もちろん原作のシーン、2人の夫婦生活の中にある一つ一つのエピソードが丁寧に描かれており、とりわけ小西さん演じるサキが家族へ見せる惜しみない愛情が、ひしひしと伝わってきて感動的だ。28日から全国で公開。(黒澤恵/毎日新聞デジタル)

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