今週シネマ:30日公開の映画「新宿スワン」「あん」「夫婦フーフー日記」…

映画「新宿スワン」のワンシーン
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映画「新宿スワン」のワンシーン

 今週公開される映画の注目作をピックアップする「今週シネマ」。30日には、俳優の綾野剛さん主演の「新宿スワン」(園子温監督)、ドリアン助川さんの同名小説を樹木希林さん主演で映画化した「あん」(河瀬直美監督)、俳優の佐々木蔵之介さんと女優の永作博美さんが夫婦役でダブル主演する「夫婦フーフー日記」(前田弘二監督)などが公開される。

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 「新宿スワン」は、和久井健さんがマンガ誌「ヤングマガジン」(講談社)で連載していた人気マンガ「新宿スワン 歌舞伎町スカウトサバイバル」が原作。新宿・歌舞伎町を舞台に、水商売のスカウトマンとなった主人公が、さまざまな女性たちを“業界”に送り出しながら、スカウトマンとしてのし上がっていくための争いに身を投じる姿が描かれている。躍動感やリアリティーにあふれたアクションが見どころの一つだが、歌舞伎町の華やかさとみだらさが同居したカオスな雰囲気などにも注目したい。主人公・白鳥龍彦を金髪になった綾野剛さんが演じているほか、沢尻エリカさんや山田孝之さん、伊勢谷友介さんらが出演している。

 「あん」は、河瀬監督が初めて原作ものを映画化した作品。徳江(樹木さん)が作る粒あんが好評で繁盛するどら焼き店「どら春」だったが、徳江が元ハンセン病患者と分かり、徳江は「どら春」を追いやられてしまう……という内容で、「どら春」の店長・千太郎を永瀬正敏さん、徳江の親友・佳子を市原悦子さんが演じている。生きていくことの意味を考えさせられるストーリーはもちろん、樹木さんの実孫で女優の内田伽羅(きゃら)さんが「どら春」の常連客・ワカナ役で樹木さんと初の本格共演を果たしている点も見逃せない。

 「夫婦フーフー日記」は、川崎フーフさんの闘病ブログを基に書籍化した「がんフーフー日記」(小学館)が原作。作家志望の「ダンナ」のコウタ(佐々木さん)と、本好きの「ヨメ」のユーコ(永作さん)は結婚直後に妊娠が分かるが、ヨメに悪性腫瘍(がん)が見つかる。ダンナがヨメの病状をブログに記しながら日々を送るうちにヨメがこの世を去り、ダンナの元にはブログを書籍化する話が舞い込むが、原稿執筆に向かうダンナの前に死んだはずのヨメが現われ……というストーリー。ダンナ役の佐々木さんとヨメ役の永作さんの演技が絶妙で、ユーモアの中にもどこか切なさも感じさせる息の合った掛け合いに注目したい。

 このほか30日には、菊池亜希子さんとNHK連続テレビ小説「花子とアン」の“駆け落ち青年”役で知られる中島歩さんが共演した「グッド・ストライプス」(岨手由貴子監督)、栗山千明さんが主演で淡路島を舞台に山と海とともに暮らす人々とそこにやって来た女性官僚の交流を描いた「種まく旅人 くにうみの郷」(篠原哲雄監督)、成田良悟さんの人気ライトノベルの10周年を記念して出版された「デュラララ!!外伝!?」の短編エピソードを映像化した「デュラララ!!×2 承 外伝!? 第4.5話『私の心は鍋模様』」(大森貴弘監督)、人気ライトノベルを基にしたテレビアニメシリーズの劇場版アニメ「這いよれ!ニャル子さんF」(長澤剛監督)などが公開予定。また、29日にはニューヨークを舞台に60歳を超えるおしゃれなマダムたちの姿を追ったドキュメンタリー「アドバンスト・スタイル そのファッションが、人生」(リナ・プライオプライト監督)が公開された。

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