生まれつき視聴覚障害を持つ少女と教育したシスターの実話を基にした「奇跡のひと マリーとマルグリット」(ジャン・ピエール・アメリス監督)が、6日から公開される。魂が激しくぶつかり合い、響き合う教育の姿を描いたヒューマン作だ。アメリス監督に見いだされ、自身も聴覚に障害を持つアリアーナ・リボアールさんがマリーを熱演している。
あなたにオススメ
朝ドラ:26年度後期は「ブラッサム」 主演は石橋静河 モデルは…
19世紀末のフランス西部。聴覚障害の少女たちの学校を併設する修道院。ある日、生まれつき目も耳も不自由な少女マリー(リボアールさん)がやって来る。園庭を逃げ回った末、木によじ登ったマリーを、学院長は「手に負えない」とするが、マリーから魂の強さを感じたシスターのマルグリット(イザベル・カレさん)は、教育係を申し出る。野生児マリーに振り回され、同僚にも冷たい目を向けられるマルグリットだったが、マリーが持参したナイフを手掛かりに必死に言葉を覚えさせようとする。次第に深い絆で結ばれていく2人。しかし、別れのときが迫っていた……という展開。
外界と接したことがなかった少女の、命の強さだけが激しく発散される冒頭に引きつけられる。題材からしてヘレン・ケラーとサリバン先生を彷彿(ほうふつ)とさせるが、今作のマリーとマルグリットは相互に頼り合い、教え合っている点が異なる。シスターのマルグリットは命を削りながら教育にあたるのだが、それは半分、自分のためでもある。マルグリットにとってマリーは自分が生かされる理由なのだ。一方、自分の思いを乱反射させる表現手段しか持たなかったマリーは、マルグリットによって言葉を教えられ、人間らしく生きる喜びを与えられる。2人が激しくぶつかり合う前半の力強い芝居。そして、絆が深くなった後の後半への展開が素晴らしい。四季の移り変わりも美しく、マルグリットとマリーの限りある時間をじっくりと描き込む。そこには、言葉を覚える以上にもっと大切な、高次の人間の魂が受け継がれていく姿があり、強く心が揺さぶられる。教育に携わる仕事の方々に鑑賞を強くお勧めしたい。マルグリットを「ムースの隠遁」(2009年)などのフランスのベテラン女優、カレさんが演じている。シネスイッチ銀座(東京都中央区)ほかで6日から公開。(キョーコ/フリーライター)
<プロフィル>
キョーコ=出版社・新聞社勤務後、映画紹介や人物インタビューを中心にライターとして活動中。趣味は散歩と街猫をなでること。今年はもう暑いので、ヒーヒー言っています。
人気シリーズ「トムとジェリー」の劇場版アニメ最新作「トムとジェリー 時をこえる魔法の羅針盤(コンパス)」(クロックワークス配給、5月29日公開)の本編オープニングシーンが4月29…
“大物マダムタレント”のアレン様が4月28日、東京都内で行われた映画「デンジャラス・アニマルズ 絶望海域」(5月8日公開、ショーン・バーン監督)ジャパンプレミア先行上映に出席。映…
4月27日に発表された24~26日の映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)によると、人気ゲーム「スーパーマリオ」の劇場版アニメ第2弾「ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー」…
映画「スター・ウォーズ」シリーズの7年ぶりの劇場最新作「マンダロリアン・アンド・グローグー」の公開を記念して、人気マンガ「進撃の巨人」で知られるマンガ家の諫山創さんが描き下ろした…
人気グループ「Snow Man」の目黒蓮さんが4月27日、ららぽーと豊洲シーサイドデッキ(東京都江東区)で行われた主演映画「SAKAMOTO DAYS」(福田雄一監督、4月29日…