テレビ質問状:「早乙女太一 旅立ちのラストショー」 劇団朱雀最後の30日間を追う

「ノンフィクションW 早乙女太一 旅立ちのラストショー~大衆演劇『劇団朱雀』最後の30日~」のワンシーン
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「ノンフィクションW 早乙女太一 旅立ちのラストショー~大衆演劇『劇団朱雀』最後の30日~」のワンシーン

 WOWOWは毎週土曜午後1時に「WOWOWオリジナルドキュメンタリー」枠として、「ノンフィクションW」と「国際共同制作プロジェクト」の2番組を両輪に、国内外のさまざまなテーマを扱ったオリジナルのドキュメンタリー番組を放送している。6月13日に放送される「ノンフィクションW 早乙女太一 旅立ちのラストショー~大衆演劇『劇団朱雀』最後の30日~」のプロデューサーを務めたWOWOWの制作局制作部の古谷秀樹さんに、番組の魅力を聞いた。

ウナギノボリ

 --番組の概要と魅力は?

 早乙女太一さんが所属した大衆演劇の劇団「劇団朱雀」の解散公演に密着したドキュメンタリーです。劇団そのものが一つの家族のように苦楽を共にし、全国各地で公演を行ってきた大衆演劇の一座。その解散までの30日の物語と、“百年に一人の天才女形”とまでうたわれた早乙女太一が、解散後に見据える夢について迫りました。

 劇団朱雀のファンにとっては、早乙女太一さんや劇団員の素顔や魅力をたっぷりと堪能できるドキュメンタリーに、そうでない視聴者の方々にとっても、大衆演劇という独特な世界で巻き起こる物語を、じっくりと味わえるドキュメンタリーになっているかと思います。

 --今回のテーマを取り上げたきっかけと理由は?

 6月にWOWOWの連続ドラマW「ふたがしら」に早乙女さんが出演されることが決まっていたのですが、ドラマ担当者から「早乙女さんが所属する劇団が、2月いっぱいで解散するらしい」と聞きつけたのがきっかけです。以前からドキュメンタリーの題材として大衆演劇の世界に興味があったのですが、早乙女太一という大衆演劇を代表するスターを主人公に、一つの劇団の解散模様を取材できるのであれば、ドキュメンタリーを撮る絶好の機会だと思いました。すぐに劇団朱雀の座長、葵陽之介さんへ提案に行ったのを覚えています。

 --制作中、一番に心掛けたことは?

 早乙女太一さんや劇団のファンが楽しめるのは当然ですが、そうでない視聴の方々にも……場合によっては大衆演劇に全く関心がない視聴者の方々にも楽しんでもらえる番組となるよう心掛けました。しかし、どちらの視聴者の方々に対しても大切なのは、表舞台で見せることのない取材対象者の表情を映し取り、彼らの心情や言葉を切り取って伝えることかと思います。わずか1カ月あまりの短い取材期間でしたが、濃密な取材となりました。

 --番組を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったエピソードは?

 番組の中心はもちろん早乙女太一さんですが、ある意味では劇団員全員が主人公であるのがこの企画の特徴です。とにかく大変だったのは、約30日という期間でどれだけ密着できるか。劇団のわずかな瞬間も撮りもらさないよう、多くのスタッフに密着同行してもらいました。ADさんは劇団とずっと一緒に過ごしていたので、まるで劇団朱雀の一員かのように溶け込んでくれました(笑い)。取材スタッフも大変だったかと思いますが、付き合わされた早乙女太一さんや劇団の皆さんも大変だったと思います……。

 --番組の見どころを教えてください。

 表舞台で披露される華やかな舞踊ももちろんですが、舞台裏の太一さんの表情や言葉、劇団員の皆さんの日々の様子も楽しんでください。そこで起こるドラマ、劇団や大衆演劇に寄せる葛藤や思いなど、30日間の物語をハンカチ必携で堪能してください。

 --視聴者へ一言お願いします。

 13日はノンフィクションW「早乙女太一 旅立ちのラストショー」(午後1時放送)はもちろんですが、番組終了後すぐの午後1時45分からは、解散公演の舞台を収録した「劇団朱雀 解散公演『FINAL』早乙女太一」もお楽しみください! さらに午後10時からは早乙女太一さん出演、連続ドラマW「ふたがしら」も放送されます! お楽しみに!

 WOWOW 制作局制作部 プロデューサー 古谷秀樹

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