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11月3日(日)放送分
人気ドラマの続編を映画化した俳優の西島秀俊さん主演の「劇場版 MOZU」(羽住英一郎監督)で、松坂桃李さん演じる犯罪実行部隊を率いる残虐非道な暗殺者・権藤が登場するシーンの撮影がこのほど、都内スタジオに組まれた高層ビルの室内セットで行われ、その模様が一部マスコミに公開された。撮影の合間に松坂さんが取材に応じた。
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撮影されたのは、高層ビル42階のフロアで発生する武装集団による立てこもりシーンで、約100人がパニックに陥る、物語冒頭の事件が動き出すきっかけとなる場面だ。ショットガンを片手にガスマスクをした権藤(松坂さん)らが銃を撃ちながら室内へと押し入り、恐怖におののく人々を制圧していく。そして、室内のガラスにメッセージを残し、目的を果たした権藤らは、黒いウイングスーツを装着し大破したビルの窓から飛び出していくという一連のカットを、カメラアングルを何度も変えながら撮影していく。
権藤を演じる松坂さんは、黒い革ジャンと迷彩柄のパンツに身を包み、髪には青いメッシュを入れ、片方の目だけカラーコンタクトで茶色を変えるなど、これまでのイメージを覆すようなダークなたたずまいをしている。権藤のビジュアルについて、松坂さんは「台本を読んだとき、権藤のイメージとして青を思い浮かべた。衣装合わせで監督に『青はどうですか』と提案したら、監督も『いいね』ということで決まりました」と松坂さん自らアイデアを提案したことを明かす。その結果、羽住監督から「片方だけカラーコンタクトをつけて、こいつは何なのだろうという異様な感じを見せたい」と言われ、カラーコンタクトを着けたが、「普通のコンタクトと違って、すぐ取れそうになる」と笑う。
ガスマスクをはずし、机上に飛び乗って威嚇する場面では、「お前らにあるのは絶望だけだ!」と鬼気迫る表情で言い放ち、後ろから迫る警備員を振り返らずにショットガンの銃口だけ向けて撃った後、猟奇的に笑う姿など、残虐非道な暗殺者を演じ切っていた。新境地ともいえる役柄の内面について「犯罪者は人の死に対して何の意味も持っていないんだろうな」とイメージし、「そういった普段とは違う感覚というものが、現場の空気を吸ってやっていくうちに入ってくる」と手応えを語った。
羽住監督の現場について、松坂さんは「繊細に大胆なことをやる組だと実感した」と印象を語り、「皆さん血の気の多い方たちが多いので、やり過ぎぐらいがちょうどいい」と語る。さらに「まだ西島さんとはあまり共演できていませんが、(西島さんも)血のりが好きな人だと思うし、血の気の多い現場です(笑い)」とちゃめっ気たっぷりに語る。今作の悪役を含め挑戦的な役柄が続いていることに「ありがたいしうれしいし、やりがいもある。新しい発見もたくさんあったりと、すごい刺激をもらっている」といい、「新キャラクターなので、恐怖や絶望、終わらない螺旋(らせん)みたいなものを伝えていくような役割として、そういう歯車になれればいい」と意気込みを語った。映画は11月7日公開。(遠藤政樹/フリーライター)
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