井上真央:「花燃ゆ」“大奥”編で「きれいになりたい」 “女の園”で磨かれる主人公

奥御殿編に突入した「花燃ゆ」について語る井上真央さん
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奥御殿編に突入した「花燃ゆ」について語る井上真央さん

 女優の井上真央さん主演のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」が7月12日の第28回の放送から“大奥”編に突入している。井上さんは“大奥”編に入って「女性ばかりの中にいると気を使って、磨かれていくので、奥に入ってきれいになりたい」と語る。井上さんに“大奥”編の見どころなどを聞いた。

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 「花燃ゆ」は、幕末の長州藩士で思想家の吉田松陰の妹・文が主役のオリジナル作品。文は長州藩の“大奥”ともいえる奥御殿の総責任者・園山(銀粉蝶さん)に直訴して奥御殿に入り、名を美和と改めて、斬新な意見で奥御殿を変えていく。約200人の女性が暮らす“女の城”とも呼ばれる奥御殿は、美しい着物に身を包んだ女性が続々と登場。長州藩主・毛利敬親の正室、都美姫(とみひめ)役の松坂慶子さん、長州藩の最後の藩主・毛利元徳の正室・安子(銀姫)を演じる田中麗奈さんのほか、高橋由美子さんや江口のりこさんら個性的な女優陣が出演している。

 ◇椋梨に罵倒されるシーンで「家なき子」を思い出した

 夫・久坂玄瑞(東出昌大さん)が死に久坂家断絶となった第27回で、文(井上さん)が長州藩の重臣・椋梨藤太(内藤剛志さん)から「お前にできることは己の無力に泣くことだけだ」と言われ、雨の中、地面をたたく場面があった。その時を振り返って、井上さんは「あのシーンは(ドラマの)『家なき子』の安達祐実さんの気分でした。頭の中で(『家なき子』の主題歌で)中島みゆきさんの『空と君のあいだに』が流れていました。昔、安達さんも(椋梨役の)内藤さんに(『家なき子』で)いじめられてたなあ……」と重ね合わせた。「あの雨のシーンがあったからそのあとの奥御殿にすんなり入れた」と、いい切り替えになったという。

 “大奥”編には松坂慶子さんや銀粉蝶さん、江口さんら強力な女優陣が登場する。女性ばかりの撮影でプレッシャーは?と聞くと、「女性同士で対峙(たいじ)するシーンが多く、目をそらしたら負けのような場面はめちゃくちゃ緊張しました。撮影初日にエネルギーを吸い取られた感じで、ものすごく疲れました。なんだろう、このエネルギーの放出量は、と。撮影のあと、共演者の方とご飯を食べに行って、エネルギーをぶつけ合った後の疲労感をどうしよう、このあと続けられるのかな……って言い合ってました」とそれまでとは違う苦労があるようだ。

 撮影初日からこの調子で、奥御殿に入ってからは「これまでは家族が見守ってくれていたので逃げ場もあったけれど、奥に入ったら女性同士、目線が怖いし、美和が必死に訴えるシーンが多くて、毎日胃がキリキリしていました」と緊張感が漂う現場が続いたという。

 だが、逆に「女性の中にいると周囲の目も気になるし、身なりにも気を使うようになって女性として磨かれていくということもあります。(美和も)“大奥”編に入ってどんどんきれいになっていきたい」と前向きに語った。

 ◇伊之助に対する思いをついに告白

 2日放送の第31回「命がけの伝言」では、椋梨(内藤さん)による粛清で小田村伊之助(大沢たかおさん)の処刑が決まり、伊之助を助けたいがために悩む美和(井上さん)は、女中の日出(江口のりこさん)に椋梨に毒を盛るようにそそのかされる。

 伊之助を案ずる美和は銀姫の配慮で処刑間際という伊之助に会うことがかなう。その際、銀姫につい、伊之助のことを「私の初恋の人」と告白する。「美和としては、もうこれで伊之助と会えない、最後だからとついポロッと言ってしまったんでしょうね。姉の寿(ひさ)を差し置いて……」とその切羽詰まった心情を代弁した。

 「花燃ゆ」はNHK総合で毎週日曜午後8時ほかで放送中。

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