ミュージシャンで俳優の星野源さんが、日本武道館(東京都千代田区)での弾き語りワンマンライブ「星野源のひとりエッジ in 武道館」の2日間公演2日目を13日に開催した。初日の12日と合わせ、360度、観客が取り囲むセンターステージによるライブで、各日1万3000人、2日間で2万6000人を動員した。
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ライブの本編は、通常のギター弾き語りで聴かせる第1幕「BUDOKAN」、星野さんの部屋という設定で和室のセットが組まれた第2幕「ROOM」、ラジカセやドラムのリズムをバックに流して歌う第3幕「RHYTHM」の3セクションで構成されていた。第1幕は「ギャグ」「地獄でなぜ悪い」など全9曲で、「Crazy Crazy」では「特に今日みたいなライブは(お客さんとの距離感は)“1対1”。全員違う人だから、その違う人が同じことをすることに逆に意義があるんじゃないかな」と手拍子を促し、まさに“手作り”の伴奏が生まれると、星野さんも「サイコーです!」とノリノリの様子。
続く第2幕では、座布団に座りながら、ちゃぶ台にノートを広げて歌うというスタイルで、「くせのうた」「くだらないの中に」などを披露。途中、ギターを抱えたまま寝転がったり、イベントで共演して以来親交があるというPerfumeのかしゆか(樫野有香)さんがゲストとして“部屋”を訪れ、一緒にくつろいだりと、終始リラックスしたムードを漂わせていた。
そして、スーツに着替えた第3幕は、ラジカセのビートに合わせた弾き語りのほか、自らドラムをたたいて取り込んだリズムをループさせるという手法で、「桜の森」「夢の外へ」などを演奏。「一緒に!」という呼びかけに客席が大合唱で応えるなど、会場全体が一体感に包まれていた。
アンコールでは、星野さん扮(ふん)する“ニセ明”が登場し、布施明さんの名曲「君は薔薇より美しい」を熱唱。そして最新シングル「SUN」で約3時間にわたるステージが終演を迎え、「こういう場所に立てることはホントに幸せなことだなと思います。また、バカみたいな、面白い、くだらないことを大手を振ってやっていけたらと思っております!」と喜びいっぱいに宣言した。
今回の星野さんの武道館公演は、昨年の復活ライブ以来約1年半ぶりで「その時(1年半前)は、長いこと休んだあとだったりもしたんで、慌ただしくて、味わうという感じではなかった。すごいダラダラと、いつも(自分の部屋で)こういう感じで、寝っ転がって、曲を作っている。その感じで、武道館でやりたいなと思って」という思いから実現した。
(取材・文/水白京)