市川紗椰:“美人過ぎるオタク”モデルが出演番組「いい大人がハマる世界」語る

出演しているdTVの番組「いい大人がハマる世界」について語った市川紗椰さん
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出演しているdTVの番組「いい大人がハマる世界」について語った市川紗椰さん

 モデルでタレントの市川紗椰さんが出演している動画配信サービス「dTV」の番組「いい大人がハマる世界」の最終話が、9日から配信されている。同番組は、普通のメディアでは取り扱わないようなマニアックだが、いい大人が思わずはまってしまう“あやしい世界”をランキング形式で紹介していくバラエティーで、「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」(日本テレビ系)などの人気番組で知られる菅賢治プロデューサーが手がけている。いとうせいこうさん、土田晃之さんとともに番組に出演する市川さんに、番組の魅力や自身がはまっている趣味などを聞いた。

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 ◇地上波の番組では見られないような内容が面白い

 「地下アイドル」や「心霊スポット」「カメムシ」など、とにかくマニアックな題材を取り上げる同番組だが、その印象を「メンバー的にちょっとマニアックなものだったりとか、地上波の番組では見られないような内容というのを感じて、すごく楽しい」と市川さんは語る。取り扱うテーマは、「知らない世界のものは面白かったけれど、収録に行けば行くほど“悪い大人”(の題材)の方に行き出しました(笑い)」といい、「キャットファイトだったり女子高生、キャバクラとか、そういう“悪い大人”なものもありますが、カメムシはすごく面白かった」と笑顔を見せる。

 市川さんは番組収録でキャットファイト(女性同士の取っ組み合いのけんかを見せる興行のこと)を初めて見たと言い、「キャットファイトは、なんとなく存在は知っていましたが、どのようなものかは分からなかった」と切り出し、「目の前で見ることも多分、最初で最後なので、貴重で面白かった」と振り返る。さらに、「私はアイドルが好きで、ほどよく訓練されている感じの“大人の影”をアイドルには感じたい」という考えを持っている市川さんは、「裏側が見られて面白かったです」と喜ぶ。

 ◇友だちとの会話ネタを探すことがマニアへの原点

 鉄道にアニメ、歴史をはじめ、多彩な趣味を持つだけでなく、マニアックぶりでも注目を集める市川さん。初めてはまったものは音楽で、「ロックと、バイオリンをやっていたのでクラシックをよく聴いていた」という。小学校からロック好きだと話す市川さんが、そこからいろいろなものに熱中していくきっかけは、中学時代にあったと明かす。「中学校に入ると徐々にロック好きの子たちも増えてきて、私はすごく人見知りで人と話すのが不得意だったけれど、そういうときだけは自由に気にせず話せた」と言い、「友だちと話せるのが趣味の話だけだったので、趣味の知識が増えれば話のネタが増えるという感じで、いろいろ調べるようになった、というのはあるかも」と振り返る。

 気になることに対しては掘り下げるという市川さんは「ものを調べたり、データを集めたりするのが好き」と性格を自己分析し、「(データ量が)一定で決まっているものが好きで、(データを)制覇できるのが楽しい」と目を輝かせる。好きになったり気になったりするものが数多くある中で、誰かに話して驚かれたものを聞くと、「日本でびっくりされるのは、ソ連とかロシアとかに詳しい人が少ないので、ソ連好きというと驚かれる」と明かし、「競技かるたを見ることにはまったときは、すごくびっくりされました」と話す。

 さらに、「素人の歌がすごく好き」という市川さんは、「『(NHK)のど自慢』を録画して見たり、全然関係ない街のカラオケ大会を見に行ったりとか、素人の歌が好きなんです」と笑顔で意外な告白をする。「スナックなどでずっと知らない人の歌を聴いたりもしていて、意外とうまいときはうれしいし、思い切ってみんなの前で歌ってくれている時点で好き」と魅力を力強く語り、今年で41回目を迎えた「新宿三井ビルディング会社対抗のど自慢大会」を見に行ったことがあるエピソードも披露した。

 ◇ガンダムの魅力を大いに語る

 マニアックなテーマを中心に扱っている同番組だが、メジャーなものとして「機動戦士ガンダム」を「ガンダムここまで進化したぞランキング」と題し、前後編で取り上げた。ガンダム好きとしても知られる市川さんは「コンテンツの多さ」がガンダムの魅力だといい、「もちろんストーリーの面白さやキャラクターの深さ、メカのカッコよさもありますが、常に新しい作品もあれば前の作品のためのゲームが出たり、イベントがあったりプラモ(デル)が出たりと、飽きさせないところが長く愛される理由」と持論を展開する。続けて、「設定がつじつまが合っているものが好きなので、ガンダムはそこがものすごく細かく覚えがいがあって好き」とガンダム愛の深さを語る。

 市川さんがリアルタイムで見ていたシリーズは「新機動戦記ガンダムW」で、「アニメは基本、なんでも見ていたので、最初は特に深い意味もなく見ました」ときっかけを明かし、「『W』が面白かったので、ほかのも見ようとなって“ファースト”(「機動戦士ガンダム」)から順番に見ていきました」と次第にのめり込んでいったという。「ちょっと科学が進歩したらあり得るかもというところが、本当に夢があると思うし好き」と力説する市川さんが一番好きなシリーズは、「ガンダムの中では『(機動戦士)Z(ガンダム)』」だという。

 ◇散歩番組で朝から飲酒したい!

 マニアックなものに対して苦手意識を持つ人もいるが、「マニアックだと認識せず、ただこれにはまっている人たちがいるというふうに思えばいいのでは」と市川さん。そして、「(番組には)テーマについてすごく語ってくれる人たちも出てくるので、そういうのを見ると面白いかも」と番組の楽しみ方を提案する。さらに、「マニアックだということに苦手意識がもしあるなら、普段見逃しても普通に過ごせるけれど、マニアックなものは知っていたら、ちょっと彩りが出るというか、ちょっと得するようなものが多いと思う」と切り出し、「鉄道はそれの代表で、全然興味がなかったらただの移動手段ですけど、好きだったり少しでも知識があれば、楽しくてしょうがない。そういうふうに見ると、普段見逃しているような細かいものを意識するだけで毎日がちょっと楽しくなるかも」と勧めるが、「キャットファイトに関しては、ちょっと分からないですけどね」と言って笑う。

 ちなみに、自身が興味あることを誰かに語るときには「内容にもよりますが、その人が興味あるものに例えたらいい」とアプローチ方法を語り、「うんちくっぽいところから入ると面白いかもしれない」という。さらに、「だいたいみんなご飯には食い付くので、何かの魅力を伝えるときは、『そこに行ったらこれが食べられる』のように“ご飯で釣る”というのはよくやります(笑い)」と笑顔で語る。

 共演者であるいとうさんと土田さんについて、「土田さんは基本ちょっと疑ってものを見ているのが面白かったですし、いとうさんはいろいろな意見(を持っているの)がさすがの面白さです」と絶賛する。そんな2人との番組の見どころを、「ここでしか見られない内容と組み合わせ」と強調し、「取り上げるネタや、語る自由さというかゆるさがあり、せいこうさんも土田さんもなにかと面白いので、マニアックなものでもすごく受け入れやすい。(3人の)謎の組み合わせも見てほしい」と語る。

 今後チャレンジしてみたいことは、「『有吉くんの正直さんぽ』(フジテレビ系)のようなお散歩の番組で、朝からお酒を飲みたいです(笑い)。よく分からないですけど、そういう番組をやりたい」とちゃめっ気たっぷりに語る。さらに、「何かを分かりやすく伝えるような番組や、自分で気になっていることをいろいろ聞けるような機会があったら、そういうのをやってみたいです」と目を輝かせた。番組は全12話がdTVで配信中。

 <プロフィル>

 1987年2月14日生まれ、愛知県出身。日本生まれ、米国育ちで、モデルとして活動するほか、テレビやラジオなどでも活躍。音楽、鉄道、アニメなどの多彩な趣味を持ち、それぞれに造詣が深いことでも知られる。NOTTV・フジテレビオンデマンドの「Startup!180」にキャスターとして出演中。BS日テレで脳科学者の茂木健一郎さんと「IMAGINE」のMCを担当。今年6月に公開された映画「トイレのピエタ」に女優として出演するなど、活動の幅を広げている。

 (インタビュー・文:遠藤政樹)

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