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中川大志:映画「通学シリーズ 通学途中」主演 見守る男子「さりげない気遣いがカッコいい」

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主演映画「通学シリーズ 通学途中」について語った中川大志さん

 中川大志さんと森川葵さんがダブル主演を務める映画「通学シリーズ 通学途中」(川野浩司監督)が21日に公開された。小説投稿サイト「E★エブリスタ」で人気を集めたみゆさんの小説「通学シリーズ」を基に、「通学電車」(7日公開)と「通学途中」を映画化。2作は登場人物や世界観は共通しているが、別のストーリーが展開し、「通学途中」では別の男子に片思いする女子高生と、彼女を温かく見守る同級生という“片思い”を軸にしたラブストーリーを描いた。ヒロインのユキ(森川さん)に片思いする美術部員・コウを演じた中川さんに、映画や恋愛、近況について聞いた。

 ◇映画に登場する絵画制作にも参加

 今作は閲覧者数と集英社ピンキー文庫の販売部数を合わせ500万人以上の人々に読まれているシリーズの中でも、特に人気が高いエピソードを映画化。「携帯小説が原作で、恋愛ものとしてすごくキラキラした作品ではありますが、リアリティーがちゃんとある」と中川さんは作品への印象を語り、「もちろんキュンキュンできて、キラキラしている女の子が見て憧れるような話でもあるけれど、恋愛や片思いする上での傷付いたり打ち砕かれたりというさまざまな人たちの深いところも描いているから、共感できる部分はたくさんあるのではと思う」と分析する。

 そんな作品で中川さんが演じるコウは、片思いをしている女の子・ユキには別に好きな人がいるが、ユキのことを温かく見守るという役どころ。「(コウは)美術部で、すごく独特な絵を描くからアーティスト性が強いキャラクターなのかと思った」と中川さんは感じ、「僕のイメージでは絵を描く方に限らず芸術的な方は独特な感性を持っているから、ちょっと不思議な感じ、というかつかみどころがない感じ」と人物像をふくらましていったという。そして「(コウは)独特な自分の空気感を持っていて、感受性の強いキャラクターなので、不思議なオーラが出されていれば……ということを意識しました」と役作りについて明かす。

 コウを演じてみて、中川さんは「僕自身も絵を描くのが好きだし、今回初めて油絵を、しかもあんなに大きいところ(キャンバス)に描くというのは初めてだったので、楽しかった」と振り返る。巨大なキャンバスに絵を描くシーンは、「大まかなところは絵の先生に描いていただきましたが、細かい部分をやらせてもらったり、色を足させてもらったりしました」と明かし、「撮影の合間もずっと(絵を)描き続けていました」と楽しそうに語る。

 ◇コウらしさを考えてせりふをなくしたシーンも

 コウの性格については「うーん……恋愛においていうと、コウは自分からそこまでアクションを起こさないし、アプローチもそこまでしない」と首をひねり、「やっぱり自分が好きな人にほかに好きな人がいると知ったとき、コウは見守るというか、基本は待っているスタンスで、そっとそばにいてあげるキャラクターだけど、(僕自身は)そんなに待てないと感じました」と本音を漏らす。

 さらに中川さんは「(高校)1年生のときからずっと片思いをし続けていて、たまたまユキちゃんがコウの家を訪ねてきたことから恋が動き出すけど、僕だったら気持ちは伝えたくなるだろうなと」と続け、「(好きな人に)彼氏がいるとかだったら自分からアクションを起こせなかったり、あきらめたりすると思いますが、(コウのように)片思いは気持ちを伝えてこそ……と思います」と男らしく強気な一面をのぞかせる。

 コウは胸キュンな言葉や行動を数多く見せるが、中川さん自身、普段はそういったことを「しません!」と笑顔で否定する。コウの行動について男目線から見た印象は、「実際できるかどうかは別として、さりげなさがカッコいい」と中川さん。その理由は「泣いているユキちゃんの肩を抱き寄せるというすごく好きなシーンがあるのですが、『どうしたの』とかなぐさめるような言葉はなんとでもいえる」と切り出し、「(コウはユキに)泣いている理由を突っ込まないし、(安易に)声を掛けないのがいい」とコウの行動をたたえる。

 同シーンはもともと「ユキちゃんを気遣うようなせりふがあった」と中川さんは明かし、「監督と話をして、映画全体を通してコウを考えたとき、そっと隣にいてあげるだけでもいいのかなと思った」とせりふなしになった経緯を説明。そして「女性は触れてほしくないこともあるだろうし、さりげない気遣いだったりは男から見るとカッコいいと思う」と深くうなずく。その一方で、「(女性から)なんで聞いてくれないのと言われてしまうときもあるし、逆にほっといてとなるときもあって、そこは難しい」と中川さんは女心を理解する難しさに初々しく戸惑っている様子だった。

 ◇仲がいい千葉雄大との共演に役を忘れる!?

 同じ世界観で描く別の物語「通学電車」では、千葉雄大さんと松井愛莉さんがダブル主演している。両作のメインキャスト4人がそろうシーンは1シーンだけだが、中川さんは千葉さんとはドラマ「水球ヤンキース」(フジテレビ系)で共演経験があり、プライベートでも親交があるという。「以前ドラマで一緒になってから半年ぶりぐらいに一緒になったのですが、(千葉さんと)プライベートでもご飯に行っていたり、仲よくなり過ぎてしまっていた」と中川さんは切り出し、「素の自分たちをお互いに知っている分、(今作では)役にちゃんと入ってからやらないと芝居ができないなと思った」と笑顔で語る。川野監督からも千葉さんとの共演シーンでは「コウじゃなかったと言われたけれど、物語の展開的に『いいよあれで』とはなった」と明かすも、「ちょっと楽しくなっちゃいました(笑い)」と振り返る。

 「通学途中」「通学電車」の2作には、さまざまなタイプの男子が登場する。中川さんは吉沢亮さんが演じるトモに最も共感したという。「トモは、なんだかんだいって恋のアシストをする男だから、そういう意味では一番ずるいと思う」といいつつも、「好きな子を傷付けるやつは許さない、というスタンスだから男らしいし、カッコいいと思う」と絶賛する。

 男子キャラクターだけでなく女性もバラエティー豊かな人物がそろっている。藤本泉さんが演じるユカが取るある行動について、「ユカちゃんも別にそこまでやってやろうみたいな思いはなかったと思うし、結果としてああなってしまっただけなのでは……」と中川さんは一定の理解を示し、「“恋は盲目”じゃないけれど周りが見えなくなってしまい、それがよくない方向というか、空回っちゃってということだと思うし、そういう意味ではユカちゃんに共感できる女の子もいるかもしれない」と説明。「でもやっぱり(ユカは)怖いかな」とちゃめっ気たっぷりに笑う。

 コウが好きになったユカは恋に不器用な女の子だが、理想の女性像を聞くと「動物と子どもと両親が好きというのは、僕にとってすごく大事なポイント」と中川さん。「僕自身、犬やネコなど動物が好きで、小さい子も好きだから、女の子も同じく好きな方がうれしい」と理由を話し、「街で赤ちゃんがベビーカーに乗っているのを見て、(女の子が)『可愛い!』とテンションが上がっているところを見るといいなと思う。将来、いいお母さんになりそうだなと」と目を輝かせる。そして「ほかに細かいことを挙げたらキリがないですが、両親や家族を大事にしていたり、礼儀正しい人というのが一番大事なところ」と力を込める。

 ◇常に期待の先をいける俳優を目指す

 今年は映画「青鬼 ver.2.0」で映画初主演を果たし、ドラマ「監獄学園─プリズンスクール─」(TBS・MBS)、「南くんの恋人~my little lover」(フジテレビ系)と2本のドラマでも主演を務めるなど、出演作が目白押し。「何か変わったかといわれると、そんなに変わっていないです」と屈託のない笑顔を浮かべる中川さん。「映画でもドラマでも主演をやらせていただいて、今まで主演が目標でもあったし、いつかやりたいというのがあったのですが、こんなにすぐやらせてもらえる時期が来るとは思っていなかった」と謙遜する。

 主演ということに対して、「今までは作品があって主演の役者さんがいて、僕らはついて行くというか、そこでどう生きるかということだった」とこれまでの仕事への姿勢を中川さんは説明し、「芝居する上でのスタンスは特に変わりませんが、(主演は)作品を引っ張っていくという意味でもそうだし、取材をしていただくときもそうですが、(今までより)もっと責任やプレッシャーも大きい」と心情を語る。続けて、「主演がどうこういうのをあまり意識しすぎてもだめだし、まだ(自分自身)追いついてはいないですが、そういうところに立たせてもらえるような人間になるには今後、自分のキャパや技量が追いついていかないといけないと感じ、さらに身が引き締まりました」と真摯(しんし)に語る。

 今後挑戦してみたいことを「やっぱり芝居」と中川さんはいい、「今年もやったことがないジャンルや新しい役どころにチャレンジさせてもらいましたが、そうやってチャレンジさせてもらえるということほど、この仕事をしていて楽しいこともない」と笑顔を見せる。続けて「常にイメージは覆したいし、期待はいい意味で裏切り続けたいという思いはあるので、あまりきれいに収まりたくはない」と真っすぐ前を見据え、「もっといろんなところでいろんな役をやりたいし、今はいろんな現場を経験したい」と目を輝かせる。

 今作の見どころを、「ファンタジックな描写もありますが、ちゃんと人の内面を描いているから、女の子だけではなく、大人の方も男性も楽しんで共感してもらえると思う」と力を込める。自身が演じるコウの注目してほしいところは「コウは口数もあまり多くないし、発信し続ける役ではないので、心の中に湧いてきたものをどう抑えて芝居するかというのを、表情などで意識してやったので、そういう細かいニュアンスを見て受け取ってもらえたらと思います」とメッセージを送った。映画は全国で公開中。

 <プロフィル>

 1998年6月14日生まれ、東京都出身。2009年に俳優デビュー。10年公開の「半次郎」で映画初出演を果たし、ドラマ「家政婦のミタ」(日本テレビ系)の阿須田家の長男・翔を演じ注目を浴びる。その後、「GTO」(フジテレビ系)、「水球ヤンキース」(同)、「地獄先生ぬ~べ~」(日本テレビ系)など数多くの人気ドラマに出演。15年には「青鬼Ver.2.0」で映画初主演。「通学途中」が主演2作目となった。現在、ドラマ「監獄学園-プリズンスクール-」、「南くんの恋人~my little lover」に出演中。16年1月スタートのNHK大河ドラマ「真田丸」に出演する。

 (インタビュー・文・撮影/遠藤政樹)

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