嵐・二宮和也:吉永小百合の気遣いに感銘

映画「母と暮せば」初日舞台あいさつに登場した吉永小百合さん(左)と黒木華さん
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映画「母と暮せば」初日舞台あいさつに登場した吉永小百合さん(左)と黒木華さん

 女優の吉永小百合さんと人気グループ「嵐」の二宮和也さんが12日、映画「母と暮せば」(山田洋次監督)の初日舞台あいさつに登場。二宮さんは撮影中に吉永さんからサプライズで誕生日を祝ってもらったといい、「自分が忘れているようなことも言っていただけて、気遣っていただきました。最初は(周りに)名前を間違えられたりしたけど、(吉永さんが)つねづね広めてくださって。(気遣いを)大事にしなくちゃいけない、ちゃんとやらなくちゃいけないんだなって。改めて教えていただいた気がします」と語った。

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 この日、二宮さんはスタッフ・キャスト一同が吉永さんに宛てた感謝の手紙を代読。手紙は「撮影中の小百合さんはシーンも多くて、出ずっぱりで、自分のことだけでも大変なのに、誰よりも気遣いの人でした」「座長として作品を背負っているんだという覚悟と潔さは現場を明るく和やかにして、作品に関わる皆さんが過ごしやすい空気を作ってくれました」「いつも作品のことを考えて盛り上げてくださり、小百合さんと一緒の船に乗って本当に幸せな時間を過ごせました。そして先頭を走り続ける小百合さんの姿はかっこよかったです」と吉永さんの座長ぶりに感謝の言葉がつづられ、吉永さんは「ありがとうございます。うれしいです。皆さんのおかげで何とかやり通せたと思いますし、胸がいっぱいです」と感激の様子だった。

 また二宮さんは撮影で思い出に残っているシーンに「歌を歌うシーン」を挙げ、「監督とのやり取りがたくさんあって、監督の前で何度も何度も歌って、『もうちょっとやさしく』『もうちょっと伸びやかに歌って』『あれ? キー違くない』って言われて、何回も何回もやらせてもらった」と苦労を明かすと、山田監督は「僕の母校の寮歌を歌ってくれたのですが、彼の歌を聞きながら、うれしくて涙が出そうでした」とうれしそうに振り返っていた。舞台あいさつには黒木華さん、浅野忠信さんも登場した。

 「母と暮せば」は、広島の原爆をテーマに描かれた戯曲「父と暮せば」を書いた作家・井上ひさしさんがタイトルだけ書き遺していた幻の作品を基に山田監督が映画化。原爆後に生き残った母親と亡霊となった息子の物語で、1945年8月9日、長崎に原子爆弾が落とされ、その3年後、助産師の伸子(吉永さん)の元に原爆で亡くなった息子の浩二(二宮さん)が亡霊となって現れる。その日、墓前で息子のことをあきらめようと思っていた伸子だったが、ときどき現れる浩二のことを心待ちにするようになる……という展開。

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