コミケ89:風物詩の“痛基地局”に変化 KDDIがオリジナルイラスト採用

コミックマーケット89に登場したKDDIの痛基地局
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コミックマーケット89に登場したKDDIの痛基地局

 「コミケ」の愛称で親しまれている日本最大の同人誌即売会「コミックマーケット」の風物詩の一つに、携帯電話各社が展開するコミケ特別仕様の車搭載型基地局がある。2014年夏のコミケ87で大手キャリア3社がそろい踏みして話題となった。ただ今回は、“痛基地局最古参”のKDDIが従来とは異なるオリジナルイラストにして、独自の仕掛けを実施するなど、変化が見られた。

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 1日あたり約20万人が訪れるコミケは、携帯電話の混雑緩和のため、各キャリアが車搭載型基地局を出動させており、キャラクターのイラストをラッピングした基地局が2013年夏に登場。以後は来場者の注目を集めている。アニメやゲームのキャラクターをあしらう自動車「痛車(いたしゃ)」にかけて「痛基地局」と呼ばれ、各社が何の作品を取り上げるかが話題となった。

 今回は、NTTドコモは「ソードアート・オンライン」、ソフトバンクモバイルは「ハイ☆スピード!」という人気アニメを取り上げた。一方で、KDDIは、痛基地局のイラストを一般公募した。

 イラスト投稿サイト「pixiv」で、「コミケ参加者を応援」をテーマに、オリジナルキャラクターか、auの「三太郎」の登場キャラクターをモチーフにしたイラストを募った。わずか約3週間の募集期間だったが、30万円の賞金もあってか144点の応募が集まり、最終10作品の中から投票でタナカカズムさん描いた女の子のオリジナルキャラクターが最優秀作品に選ばれた。

 KDDIは2013年夏から3社の中で最も早く痛基地局を導入した歴史がある。KDDIの担当は「コミケの参加者と一緒に何かがやりたくて考えた。同じことをしていては飽きられる」と説明。賞金30万円の企画から生まれたこのオリジナルキャラクターは、今回限りの採用で、キャラクター名も決まっていないという。また次回にも同様の一般公募の企画を実施するかについては「まだ何も決まっていないが、何か面白いことを考えたい」と話している。

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