注目映画紹介:「劇場版selector destructed WIXOSS」 テレビ版を基に新たな展開

劇場版アニメ「劇場版selector destructed WIXOSS」のワンシーン (C)LRIG/Project Selector MOVIE
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劇場版アニメ「劇場版selector destructed WIXOSS」のワンシーン (C)LRIG/Project Selector MOVIE

 テレビアニメ「selector」シリーズの劇場版アニメ「劇場版selector destructed WIXOSS」(佐藤卓哉監督)が13日に公開される。「selector」はトレーディングカードゲーム「WIXOSS(ウィクロス)」を基にしたテレビアニメで、14年4月に第1期「selector infected WIXOSS」、同年10に第2期「selector spread WIXOSS」が放送された。劇場版はテレビ版のスタッフが再集結し、テレビシリーズをベースに、クライマックスへと向けて新たなストーリー展開を見せる“新解釈版”として製作されている。

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 中学生の小湊るう子(声・加隈亜衣さん)は、ある日、兄からもらったトレーディングカード「WIXOSS」を開封。するとカードに描かれた少女が突然動き出す。るう子はカードの中の少女にタマ(声・久野美咲さん)と名付けた。そんなるう子の前に、同級生の紅林遊月(声・佐倉綾音さん)が現れ、カードバトルを挑まれる。遊月の話では、“意志を持ったカード”を手に入れた少女は“セレクター”と呼ばれ、セレクター同士のバトルを制した者は、最終的に自分の望んだ姿“夢限少女”になれるという……というストーリー。

 テレビシリーズは、しっかりと構築された世界観に個性あふれるキャラクター、胸にぐっとくるストーリーで好評を博した。劇場版でもその魅力は健在だ。序盤こそテレビシリーズの総集編に近い形でスタートするが、物語が進むにつれ、次第に新たな様相を呈し、次にどう転がるか予測不能な展開で楽しませてくれる。テレビシリーズと同じく、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」などの岡田麿里さんが手がける脚本は、吸引力が抜群で、ミステリアスなドラマとソリッドな映像のコントラストが物語に重みと現実感を与えている。カードバトルの行方もさることながら、主人公とカードに描かれた少女との関係性にも注目。劇場版ならではのクライマックスが味わえる。13日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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