ダンダダン
第5話「タマはどこじゃんよ」
10月31日(木)放送分
話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、女子高生ライダーたちの日常を描いた「ばくおん!!」です。西村純二監督に作品の魅力を語ってもらいました。
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--作品の概要と魅力は?
原作は、「ヤングチャンピオン烈」(秋田書店)に連載されているマンガで、バイク通学OKの女子高に通う女の子たちの、日々のバイクライフの物語です。しかしほのぼのとしたバイク学園物と思いきや、さにあらず。日本のバイクライフの酸いも甘いも知り尽くした原作者「おりもとみまな」のバイク哲学と、さらにはその先の人生哲学さえ見え隠れする辛口とんでもマンガです。
今回のアニメーションシリーズ化に関しては、カワサキ、スズキ、ホンダ、ヤマハ国内4メーカーとドゥカティ、ヘルメットメーカーのアライ、オージーケーカブト、ショウエイ、シンプソン(NORIX)4社からその名前とロゴを使用する許可をもらい、さらには日本二輪車普及安全協会の協賛……にもかかわらず、オンエアを見た視聴者が心配してくれるほどの辛辣(しんらつ)な、そして愛あるバイクイジリを貫き通す作りになってます。
--アニメにするときに心がけたことは?
バイクと登場人物たちのバランスですね。コアなバイクネタは、必須。バイクをほとんど知らない視聴者には、一見理解しがたいエピソードも、突き詰めればきっと一定の普遍性を持って理解してもらえると信じてやりきること。女子高生学園アニメテイストも必須。下ネタも、必要とあらば辞さず!(汗)
それらを、どれだけどこにもこびずにバランスを取って表現できるか……が重要だと感じました。作品ごとに、表現したいことがある、エンターテインメントに徹するなどなど、演出側の考え方はいろいろあると思いますが、今回は、かなり強く、見ていただく観客を意識した作品作りになっていると思います。
--制作陣の中で、一番人気のキャラクター、バイクを教えてください。
正直、いろいろ。特にこのキャラが突出してということはないみたいです。私、個人的には「来夢先輩・命」です。思わず、コンテ上も演出上も依怙贔屓(えこひいき)して、彼女だけかっこよかったりします(またまた汗)。
スタッフ、バイク乗りが多くて、基本自分のバイクが一番好きだったりします。アフリカツイン、W650、カタナ1100、トリッカーなどなどこれまた何でもありで。
--作品を作るうえでうれしかったこと、逆に大変だったことは?
一番大変だったのは、製作委員会が「覚悟を決めること!」だったのではないでしょうか。テレビオンエアで原作のテイスト!を忠実に再現するためには結構なハードルが存在したはず。私は、現場責任者ですのでその辺のことは良くわからないことになってます(さらに汗)。
うれしかったことは、オンエア始まってから結構みんなが(いろいろな意味でですが……)楽しんでくれているらしいという話が聞こえてくること。それこそ、深夜アニメファン?とは畑違い?な趣味を持つ多くの方が笑ったり、あるいは、しかめっ面したりして「ばくおん!!」のことを話題にしてくれているのは現場としてはとてもありがたいことです。
最後まで、突っ走る覚悟です。ギリギリ辛口爆笑あるあるの20分大笑いで楽しんでもらった先に、日本のバイク事情もふくめ、バイクライフ面白辛しが見えて、すこしだけほのぼの、しみじみ、していたければいいなと。
監督 西村純二
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