注目映画紹介:「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」 玉木宏が天才探偵 複雑に絡み合う難事件に挑む

映画「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」のメインビジュアル (C)2016 映画「星籠の海」製作委員会
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映画「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」のメインビジュアル (C)2016 映画「星籠の海」製作委員会

 俳優の玉木宏さんの主演映画「探偵ミタライの事件簿 星籠(せいろ)の海」(和泉聖治監督)が4日に公開される。映画は、小説家・島田荘司さんの推理小説「天才探偵・御手洗潔シリーズ」の「星籠の海」が原作で、瀬戸内海近辺を舞台に、次々に発生する奇妙な事件に天才脳科学者の御手洗が挑む姿を描く。主人公を玉木さん、映画オリジナルのキャラクターを広瀬アリスさんが演じるほか、石田ひかりさん、小倉久寛さん、要潤さん、谷村美月さん、吉田栄作さんが出演。「相棒シリーズ」などの和泉監督がメガホンをとった。

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 天才的な頭脳で数々の難事件を解決してきた脳科学者の御手洗潔(玉木さん)。ある日、大学まで訪ねてきた出版社の女性編集者の小川みゆき(広瀬さん)から、瀬戸内海に浮かぶ小さな島に、身元不明の死体が半年間で6体流れ着くという難事件の話を聞く。興味を持った御手洗は現地に飛ぶと、福山で捨てられた死体が瀬戸内の複雑な海流でこの入江に流れ着いたことを突き止め、福山へと移動。すると、外国人女性の変死体が発見されるなど奇妙な事件が連続して発生し……というストーリー。

 名探偵ものは数多くあれど、御手洗のようなタイプはなかなか見かけない。一見するとTシャツにジーンズ、コートといったラフな服装で分からないが、その実、謎をこよなく愛するIQ300以上の天才で、常人ではとても追い付けないスピードで事件を推理する。そんな神秘的な人物を演じる玉木さんの演技が実にクールで謎めいていて、原作ファンならずとも“御手洗ワールド”に一気に引き込まれていく。瀬戸内海を舞台に巻き起こる複数の事件が複雑に絡み合い、簡単に解決したかと思いきや二転三転を見せ、さらには歴史ミステリーも絡むなど知的好奇心を存分に刺激してくれる。謎解きに挑むもよし、御手洗の活躍に酔いしれるもよしという、見応え十分の上質なミステリーに仕上がっている。映画オリジナルの御手洗の相棒役を務めるみゆき役の広瀬さんのエネルギッシュな演技が、御手洗の変わり者ぶりとコントラストを描き魅力を深めている。4日から丸の内TOEI(東京都中央区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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