経済界を引っ張る経営者にMBSの高井美紀アナがインタビューし、その人間像を描きだすドキュメンタリー番組「ザ・リーダー」(MBS、関西ローカル)の12日放送分で、40年前に引越しサービスという業態を立ち上げ、常に新しいサービスを開拓して会社を大きく成長させたアートコーポレーション(アート引越センター)の寺田千代乃社長が紹介された。引っ越し業界では初めて大がかりにテレビCMを導入した寺田社長は、「あ〜なた〜のまちの〜0123」というおなじみのCMソングも「私と主人で作文みたいなものを作って、そこに音楽をつけてもらった」という秘話を明かした。
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番組は、誰もが知っている大企業の社長、ちょっとユニークな中小企業のオヤジたち、次々とヒット商品を生み出す企業の経営者ら経済界を引っ張るリーダーを、高井アナが訪ね、人心掌握術、健康法、趣味、愛読書などさまざま話を聞き、“関西経済の潜在力”を探るというもの。
寺田社長は1968年、夫とともに大阪で「寺田運輸」を設立、76に年に引越し専門業「アート引越しセンター」を始めた。夫婦二人三脚でアイデアを出し合い、家具だけでなく車も一緒に運ぶ「カーキャリー」や、家族団らんスペースを設けた「ドリームサルーン」、女性スタッフだけで引っ越し作業を行う「レディースパック」、60歳以上のためのシニアパックなど、業界のパイオニアとして新サービスを次々に生み出し、売り上げ1000億円以上を目指す一大グループに成長させた。
番組で寺田社長は、成長の中で売り上げ300億円目前で踊り場に立った際、役員が目標を下げようと進言したのをはねのけたエピソードを披露、「ここで落としたらまだ落としてしまう結果306億円で、このとき得た自信は大きかった」と振り返る。成功の秘訣として「思いついたらすぐやる。必要なければやめる。残ったものが『マニュアル』となった。『あったらいいな』を作ってきた」と語った。
また、女性初の関経連副会長として財界活動にも積極的に取り組む寺田社長は「他企業トップが個人の立場で意見してくれる機会はなかなかないので、違う角度からものを見れるようになった」と話した。さらに、アート引越しセンター」を始めた当時既に2人の子供がおり、営業先に連れて行くこともあったというエピソードも披露。「元々私自身も子育てをしながら仕事をしてきて、こういう施設があったら助かるなと思っていたが、当時はなかった。いつかワーキングマザーの応援をしたいと思っていた」と語り、2005年から保育事業に進出した理由を明かした。同社では、認可保育所だけでなく、病院・企業・商業施設内での託児サービスを展開、約180カ所、6000人の幼児、児童を預かっており、7月、発達障害のある幼児・児童向けの保育施設を埼玉県朝霞市などにオープンする。心理療法士を常駐させ、訓練用の用具も備え、今後5年間で50カ所に開設する方針という。
次回放送は7月17日午前5時、京都の老舗和菓子店「老松」の太田達社長を紹介する予定。
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